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ママ、遊んで
抜き足差し足。パパたちに見付からないように足音を忍ばせ、浴室に向かう奏音。
今なら光希ママがひとりで入浴中だ。
莉子はしずくとさくらに遊んでもらってる。パパたちは遥琉とテレビ会議中だ。
光希ママといつイチャイチャする?そりゃあ今でしょう。
脱衣所でぽんぽんと服を脱ぎ捨てると、ガラッと浴室の扉を開けた。
「ちょっと待って。奏音、莉子は?」
「お姉ちゃんたちに遊んでもらってる。一秒も待てまい。光希ママ、遊んで」
動揺する光希にはお構いなしで、勢いよく浴槽に飛び込む奏音。派手な水しぶきが上がり、頭からお湯を被った光希はびしょびしょになってしまった。
「奏音、もう少し静かに入れない……」
いつもみたく背後からじゃなく、前から抱き締められ、逞しい二の腕に光希の心臓がドクンと大きく跳ねた。
「パパたちに見付かったら怒られるよ」
「光希ママはパパたちだけのものじゃない。こうしてるとすごく落ち着くんだ。どうしたの光希ママ?顔真っ赤だよ?」
「なんでもない。気のせいだよ」
少しムキになる光希。
平静を装おうとしていたが、奏音のモノがさっきから下腹部にあたっていて、かなり動揺していた。
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