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莉子ちゃんには敵いません

「パパたち、お兄ちゃん。莉子ちゃんが、ママを一人占めしてずるいって言ってるよ」 しずくの声が聞こえてきて。 そのあと戸が少しだけ開いてしずくと莉子が姿を現したものだから光希たちはおおいに驚いた。 「お兄ちゃん、どさくさに紛れてどこ触ってるの」 「どこも触ってない。お前の目がおかしいんだろう」 「じゃあなんでママの顔が真っ赤なの?」 「それは……その……」 妹の容赦ない突っ込みに今度は奏音がたじたじになる番だった。 「莉子も入るか?」 「莉子はさっきしずくとさくらに入れてもらった。それに定員オーバーだよ」 「光希には聞いてない。なぁ莉子、ママと入りたいか?」 「うん。ぽちゃぽちゃはいる」 「そうか。龍、奏音、上がるぞ」 「さっき入ったばっかだぞ。光希の柔肌をまだ堪能していない」 不満を口にする龍成。 奏音も唇を尖らせた。 「ほら」 そんなふたりを急かし湯船から立ち上がると、 「もうやだ~~恥ずかしい‼」 顔を真っ赤にし、しずくが慌てて戸をばたんと閉めた。 「年頃の娘がいるとなかなか大変だな」 「嫌われないようにしないとな」 「そうだな」 遼成と龍成がやれやれとため息をついた。奏音はどうしていいか分からなくて。笑うしかなかった。 三人はおそらく気づいていない。 光希が顔を真っ赤にし目の置き場に困っていたことに。

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