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夫婦水入らずの甘いひととき
「奏音に勘づかれる。声を押さえろ」
「どこで聞き耳を立てているか分からないんだぞ」
「そんなこと言われても……あっ、う、う……っ、ん……」
腕枕をしている腕に力が入り、莉子の体が微かにぴくっと動いた。
お利口さんだから、ねんねしててね
声を必死で押し殺した。下は何も身に付けていない。恥態を娘に晒すわけにはいかない。
「遼、龍、だめ」
もう慣れてもいいぐらい何度も抱かれているのに、光希はいまだにこんなに感じてしまう自分が恥ずかしかった。
遼成と龍成に教え込まれた快楽。
ふたりに仕込まれ、ふたりなしでは生きていけない身体に作り変えられた。
交互に性器を愛撫され、身体中がみるみる快感に応えはじめる。熱はぐるぐると全身を巡り、指先まで熱くなっていく。
「う、う、ぁあっ……!」
光希は熱い息を溢し、身悶えた。
その直後、
「オヤジお取り込み中すみません。緊急事態です」
廊下から若い衆の声が聞こえてきた。
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