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復讐の鬼女

「エナジードリンクを過剰に飲み、カフェイン中毒になって亡くなった人が実際にいる」 「じゃあ、これも危険ってことじゃん。こんな危ないの父さんたち飲んでいるの?」 「今は飲んでないよ」 光希はふとあることに気付いた。 「あれ?さっき四本って言ってたよね? どう見ても三本しかないよ」 「鞠家とハチに頼み、民間の鑑定研究所に成分分析の鑑定を依頼した。いままで飲んだことがないような味だったからな。匂いも気になった」 「さすが遥琉。仕事が早い」 「早いといえばほら、もう来た」 がたんとドアが開いて龍が姿を見せた。 「お、旨そうだな」 「龍パパお帰り‼」 「お帰り‼」 「パパ~~‼」 莉子が手巻き寿司を握り締め龍成に抱き付いた。 「いい子にしていたか?」 「うん」 「パパにくれるのか?ありがとうな」 得意顔の莉子から差し出された手巻き寿司をぱくっと食べると、 「上手に巻き巻き出来たな」 莉子の顔を笑顔で覗き込むと頭を撫でた。 「へぇ~~ちゃんとパパしているんだな」 「まだまだ半人前。兄貴の足元にも及ばないよ。それにパパになれたのも光希と子どもたちのお陰だ。俺ひとりじゃあ無理だ」 「子煩悩なパパは愛妻家で家族想いだな」 「褒めても何も出ねぇぞ」 まんざらでもないのか龍成はご機嫌だった。

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