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復讐の鬼女

「さくらちゃんとしずくちゃんが来てるってパパたちに聞いたの。酷くない?全然教えてくんないんだよ。さくらちゃん、しずくちゃん会いたかった」 「私も奈梛に会いたかった」 「私もだよ」 抱き合って再会を喜びあう三人。 「月一回、手紙のやり取りをしているんだ。莉音、点字の手紙、さくらすごく喜んでいる。忙しいのにありがとう」 「それは俺の台詞だ。光希、さくらの手紙の代筆をしてくれてありがとう」 「莉音、見ないうちにますます美人になったんじゃない。肌がすべすべ」 「俺は何もしていない。夜はフーが髪を洗ってくれて、朝起きると、ヘアスタイル、洗顔から保湿、髭の剃りまで全部やってくれる。五十歳過ぎのおっさんなんだ。可愛くなる必要はないと言っているんだが……」 「甘えん坊だけど姐さん女房に尽くす。それが年下夫のいいところじゃないの」 光希の隣で龍成がうん、うんと大きく二回頷いていた。 フーは十歳年下夫、龍成は八歳年下夫だ。 「最近はずっと岳温泉に行ってることが多いから、無理して体を壊さないか、それが心配なんだ」 「姐さんの弾よけが使命。生き甲斐だと言ってる鉄砲玉が隣にいるんだ。フーもいろいろと学ぶことが多くていいんじゃないのか」 「あぁ、そうだな」 そんな会話をしていたら、 「鳥飼さんたくさんあるので食べてください」 太惺と心望と陽葵で、手分けしてせっせと巻いた手巻き寿司をど~んとお皿に盛って、太惺が運んできた。

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