125 / 173
復讐の鬼女
「さくらちゃんとしずくちゃんが来てるってパパたちに聞いたの。酷くない?全然教えてくんないんだよ。さくらちゃん、しずくちゃん会いたかった」
「私も奈梛に会いたかった」
「私もだよ」
抱き合って再会を喜びあう三人。
「月一回、手紙のやり取りをしているんだ。莉音、点字の手紙、さくらすごく喜んでいる。忙しいのにありがとう」
「それは俺の台詞だ。光希、さくらの手紙の代筆をしてくれてありがとう」
「莉音、見ないうちにますます美人になったんじゃない。肌がすべすべ」
「俺は何もしていない。夜はフーが髪を洗ってくれて、朝起きると、ヘアスタイル、洗顔から保湿、髭の剃りまで全部やってくれる。五十歳過ぎのおっさんなんだ。可愛くなる必要はないと言っているんだが……」
「甘えん坊だけど姐さん女房に尽くす。それが年下夫のいいところじゃないの」
光希の隣で龍成がうん、うんと大きく二回頷いていた。
フーは十歳年下夫、龍成は八歳年下夫だ。
「最近はずっと岳温泉に行ってることが多いから、無理して体を壊さないか、それが心配なんだ」
「姐さんの弾よけが使命。生き甲斐だと言ってる鉄砲玉が隣にいるんだ。フーもいろいろと学ぶことが多くていいんじゃないのか」
「あぁ、そうだな」
そんな会話をしていたら、
「鳥飼さんたくさんあるので食べてください」
太惺と心望と陽葵で、手分けしてせっせと巻いた手巻き寿司をど~んとお皿に盛って、太惺が運んできた。
ともだちにシェアしよう!