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復讐の鬼女
「ここに泊まりたい」
「着替えと歯ブラシを持ってこなかっただろう。それに奈梛用のシャンプーとリンスも」
「しずくちゃんとさくらちゃんに次に会えるのいつになるか分かんないんだよ。それに莉子ちゃんが私から離れようとしないし」
奈梛の足にしがみつき、目をうるうるさせながら莉子がそのつぶらなその瞳でじぃーと鳥飼を見つめていた。
「今離したら間違いなくギャン泣きされるな。よし、分かったよ。オヤジに頼んでみるよ」
「やったーー!」
喜びを爆発させる奈梛。
遥琉の許可が下りて、しずくとさくらと莉子と順番にハイタッチをした。
「父さん、一晩くらい我慢できないの?」
「こんな狭くて暑苦しくてむさ苦しいところで寝れるか。俺は光希と一緒に寝るんだ」
「大人げないよ」
龍成と奏音がリビングでそんな会話をしていたら、一太が布団を運んできた。
「お客さんに窮屈な想いをさせてすみません」
今晩だけ二階全部女子部屋になった。もちろん光希以外男子禁制だ。
急な来客にも対応出来るようにリビングのソファーはベットにもなる。
「たまには親子で仲良く寝るのも悪くない。一太と太惺はどこで寝るんだ?」
「父さんにしがみついて寝るので大丈夫です」
一太がにこっと微笑んで言葉を返した。
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