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対決

まゆこは五十歳を過ぎているはずなのに見た目は三十代後半。シミひとつない、まるで陶器のように木目の細やかな美しい肌を維持していた。 「まゆこの別名はタンラン。中国語でカマキリ。美貌を保つため夜な夜な信者の若い男の生き血を浴びているとまことしやかに噂されている。実際、何人もの信者が行方不明になっている。まゆこの自宅から出てきたホルマリン漬けの小指、あやみと花と思われるものがふたつ、他は男性のものじゃないかって」 光希の説明に未知は吐き気をもよおし、片手で口を押さえた。 「光希、今言うことじゃないだろう」 「じゃあいつ言うの?自分だけ知らないということがどんだけ辛いか」 「弓削、光希の言う通りだ。未知には知る権利がある」 優と弓削が子どもたちを守るため両手を広げ自ら盾になった。 ふたりは丸腰だ。 相手がどんな武器を所持しているか分からない。ぴりぴりとした緊迫した空気があたりを包み込んだ。

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