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決着

「これが天才ハッカーのなれの果てか」 「喧しい」 「女で身を滅ぼす。占い通りだな」 「五月蝿い」 男と青年は同じ施設で育ち、黒竜のハッカーとして互いに競い合ってきた。 男の乳首と、筋肉細マッチョが大好きな青年は地竜の無駄のない筋肉に一目惚れし、似たような性癖を持つ覃とともに地竜側に寝返った。 表向きは地竜の人柄に惚れた、ということになっているが……。 こうして兄弟のように仲の良かったふたりは袂を分かつことになった。 「まゆこのどこがいいだ。全身整形し、私利私欲のためなら娘さえ利用し手にかける殺人鬼だ。俺たちの姐さんとは雲泥の差だ」 「宋、テメェーもまゆこ様を侮辱するのか」 男は血走る目で青年を睨み付けた。 「あの女、未知も、みなの前でまゆこ様を侮辱し、辱しめた。消されなかったのはお優しいまゆこ様が他人をバカにし見下すことしか出来ない哀れな未知に情けをお掛けになったからだ」 「言いたいことはそれだけか?」 「どういう意味だ?」 「姐さんファンクラブを侮るな。姐さんのファンの連中はみな血の気が多い。姐さんのことになると人格が変わる」 イタタタ、離しやがれ。 警察官のひとりが男の首根っこをむんずと掴むとそのまま引きずっていった。

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