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おめでとう
帰宅してすぐに一太の指示のもと、みんなで手分けしてパーティの準備がはじまった。
折り紙で輪っかを作り繋いで飾りを作る担当は陽葵と心望と奈梛。それを飾り付ける担当は一太と太惺。料理担当は橘と光希だ。
「いいみんな、覃さんと譲治さんが入ってきたら、せーのでクラッカーを鳴らすんだよ」
「中国語で"結婚おめでとう"は、恭喜您结婚《ゴン シー ニン ジェ フン》だよ。"末長くお幸せに"はちょっとムズイみたいだから亜優さんにお願いしたよ」
学校帰りの晴と未来も助っ人に駆け付けて、念入りに打ち合わせをした。
赤飯が炊き上がる匂いに吐き気を催した未知を遥琉と優が庭に連れ出した。てっきり介抱するのかと思いきや、橘や子どもたちに見られていないことをいいことに二人掛けのアウトドアベンチチェアで横になる未知に悪戯をはじめた。
「遥琉さん、優さん、なんかくすぐったい」
目を覚ました未知の顔が真っ赤になった。
ふたりの大きな手が服の中を縦横無尽に動き回っていたのだ。
普段は未知を取り合い、ほんの些細なことで喧嘩ばかりしているふたりだが、遼成と龍成と同じで、こういうときはなぜか息がぴたりと合う。
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