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おめでとう!
「あっ!パパたち、またママに悪さしてるよ!」
体調の悪い母親を心配しそっと様子を見に行った陽葵が大きな声を上げた。
「父さんたち年がら年中ママとラブラブで目のやり場に困るんだよね」
「妹たちには刺激がかなり強すぎる」
「父さんたちと母さんが仲がいいのはいいことだけど、仲が良すぎるのはおおいに問題ありだと思う」
一太の言葉に遥香と太惺がうんうんと何度も大きく頷いた。
「一太たちのほうがしっかりしてる」
「四十六歳にもなって、ふたりとも中身は七歳児のままです」
「遼と龍と一緒で全然成長してないじゃん」
光希と橘は顔を見合わせるなりぷぷっと笑い出した。
「そういえばどっちだか分かったの?」
「モニターにアレが映っていないので女の子みたいですよ」
「心望と陽葵、妹が欲しいって言ってたから良かった」
光希がホッと胸を撫で下ろした。
「悪さなんてしてないぞ。な、優」
「そ、そうだぞ」
慌てて手を引っ込めるふたり。
「バレバレだよ」
陽葵は口を尖らせた。
「あと十分もしたらお客さんが来るんだよ。ママに悪さしてる暇があるなら手伝ってよ」
「はい、はい」
嫌そうに生返事したふたりに、陽葵の怒りが爆発した。
「父さんたち、はいは一回!ままたんに言われなかった?ママは具合が悪いんだよ。さらに具合が悪くなって、ママと赤ちゃんに何かあったら父さんたちのせいだからね!一生恨むからね!」
陽葵の言うことはもっともだ。
ふたりは素直にごめん、と謝った。
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