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おめでとう!

「アタシたちを出し抜いて光希と未知を独り占めするなんて100年早いのよ」 「な、な、なんで分かったんだ」 「心にさくらとしずくを預けた時点でバレバレなの。どいて。邪魔」 二人とも大人の色気が漂うシックな着物に身を包んでいた。 龍の体をどかすと、舎弟にもうひとつ椅子を持ってきてもらいパソコンの前に腰を下ろした。 ーわぁ~~きれー ー 莉子が歓声をあげて手を叩いた。 「ありがとう」 「莉子ちゃん大好き」 千里とチカにウィンクされ投げキッスをされ、莉子は遥香の腕のなかでぴょんぴょんと跳ねてそれゃあもう大喜びだった。 健気にもいまだ二人が女性だと信じて疑わない莉子。いつか真実を伝えなければならないのだが、ショックを受ける娘の姿が安易に予想出来るから遼も龍も光希も頭が痛かった。 ーママと光希さん呼んでくるー 心望が走っていった。 「遥香、ごめんね」 ー千里さん謝らないでください。頼りにされることはいいことです。父も優さんも分かってますー 「見ないうちにまた大人になったわね」 千里が目を細めモニター越しに遥香を見つめた。

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