「あっあっあっ、ああ！」 　その瞬間、まるで押し出されるみたいに白濁が飛び散り、悲鳴をあげながら達してしまう。 「入れただけで出ちゃったの？」 　目の前がチカチカするような唐突で急激な快感に、身体の痙攣と収縮が収まらずしゃくりあげる俺を見て、嬉しそうにしながら啓太はさらに腰を押し進めた。とんでもない圧迫感に息を切らしながら必死にすがりついていると瞼にキスが落ちる。 　嫌と言うくらい解されたそこは、多少の痛みはあるもののすっかり綻んでいて、今度は指で弄ったときに反応が良かった場所に狙いを定めてそこばかりついてきた。 「あっ、あぁ……んぁ……」 「ここ気持ちいいとこだよね」 　さっきまでは絶頂を目の前にしてもなかなかいかせてもらえなかったのに、今度は快楽だけを与えられて頭がおかしくなりそうだ。しかも身体中を愛撫されて、時に歯型が付くくらい噛まれ、訳がわからなくなるくらいの快感に何度も襲われる。 　きつすぎる快感に怯え、無意識にずり上がろうとする身体を逃すまいとするように、啓太は腰を掴み、そして押さえ込むようにして更に腰を打ち付けた。 「もうだめ、また……いく、いっちゃ……んぁ」 「亜季くん、いくときも泣くんだね。ほんと、可愛い」 　快感が続くことがこんなにも苦しいと初めて知って、さらに激しくなった動きに悲鳴をあげた。 「あっ、あっ、けいちゃ……け、ちゃ……」 　無意識にキスを強請ると啓太は目を細め、その愛おしそうに自分のことを見る黒い瞳を見た瞬間、全身がうごめき啓太の身体を引き寄せてのぼりつめる。 「あ、いくっ、いく……んぅ、んー……っ」 　大きく震えた瞬間、熱の塊のようなものが身体から弾けるような気がした。 　絶頂と同時に貪るようにキスをされ、全身をがくがくさせながら粘ついた白濁で啓太の腹を汚した。 「はぅ……ん、んっ……」 　その後も啓太に好き放題されて、今まで知らなかった深く長い快楽の余韻に俺の意識はことんと途切れた。