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後日談 第4話

「……けい、ちゃん」 「あんなに泣くの嫌いだったのに、一晩でクセになっちゃった?」 「ち、ちがっ、っ……んんん」  否定したいのにその言葉はキスで呑み込まれる。  舌を引き摺り出されて執拗な熱い口づけに頭は溶けてしまいそうで、口の中を舐められるたびに腰がびくんびくんと跳ね上がってしまう。 「んんっ……っん」  息継ぎもうまくできず、あまりに長いキスで酸欠になりかけていたあたりでようやく舌が引き抜かれ、そしてねっとりと絡み合っていた舌が唾液の糸を引いた。  そして啓太はそれを舐めとり、俺の首筋に唇を押し当てて吸い付いたらぴりっとした痛みと痕を残すと満足げに笑った。 「亜季くん、かわいそうだね」 「ど、どういう意味……」 「だって、きっと明日も動けなくなるから。でも、もう後悔しても遅いからね」  乱れたウェーブがかった前髪の隙間から黒縁メガネのレンズ越しに見つめてくる啓太の目はまるで肉食獣のようにギラギラしていて、とんでもなく色気を感じ、見下ろされる圧迫感で動けなくなる。  昨日の辛いほどの快感を思い出すと、正直まだちょっと怖い。今夜もどうなってしまうのか想像するだけで落ち着かなくなってしまうけど。 「……後悔なんか、しない」  そう言うと、啓太はにっこり笑った。 ** 「あっ、ああっ……ん、ん」  ねっとりと胸の突起に舌を這わされ、時に軽く歯を当てたまま転がされ肌はところどころ赤く痕が付いていた。  赤い痕が付くたびに啓太は楽しそうにまた新しい痕を付けて、それを増やしていく。 「いや、も……そこ、痛い、あっ」 「ここ? やめてほしい?」 「や、やめて……ん、あっ」  恥ずかしいのとぞわぞわするのと痛いのと色んな感覚が順番にやってきて、逃げようとすればするほど啓太の執拗な愛撫は繰り返され、どんなに嫌がってもやめてくれない。 「亜季くんの肌、真っ赤になっちゃったね」 「だから、やめ、て……って」 「でも感じるでしょう? さっきからやめてって言う割にはここずっと硬いままだよ」  胸の突起を舌先でコリコリと刺激しながら、甘噛みされてまた身体が大きくしなる。 「んぁっ……」 「本当は好きだよね?」 「ちが……」  啓太はおかしそうに笑うと突起に舌を這わせながら俺のことを見た。 「じゃあ、もっと大好きにしてあげないとね」  そしてまた再開された執拗な愛撫に身体はびくびく反応して、視界が涙で滲んできてしまった。  心臓が痛い。破裂しそうで息苦しい。啓太に慣らされていく身体は舌を這わされるだけで腰が浮いてしまう。  感じすぎておかしかなりそうでしゃくり上げる俺を見て啓太が優しくキスをして抱きしめた。 「亜季くんは、ほんと可愛いね」  啓太の手が腹を撫でてスウェット越しに硬くなったそれに触れる。 「まだここ、触ってないのにもうドロドロだ」  言われて見てみるとスウェットの色が変わってしまうくらい先走りが滲んで形がわかるほどになっていた。 「えっ、や、やだ」  恥ずかしくて隠そうとしたらその手を掴まれて、指を見せつけるように舐められる。そして、その指を噛まれた瞬間、がくがくと震えて腰が揺れてしまった。  それを見て嬉しげな啓太は顔中にキスをしながらもう先走りでぐちゃぐちゃになっている下着の中へと指を這わせるとそのまま優しく根元から優しく包んで撫でまわしそのまま指を滑らせた。 「亜季くん、ここまで垂れてきてる」  そしてその指は後孔をつつくように触ると、垂れている先走りを絡めてゆっくりと指を押し込む。 「ふぁっ、あっ」 「ここまだ柔らかいね」  そう言いながらねちねちと音を立て浅いところを抜き差しすると、スウェットと下着を脱がされ脚をひらかされた。

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