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第21話※
「――っは」
大きく前をはだけられながら、各務の唇は悠希の耳朶を柔らかく咥える。節のある大きな手のひらが肌を這う感触に、悠希の皮膚の表面が薄く粟立った。ぴちゃっ、と湿った音が鼓膜を震わせて、同時に悠希の体もふるりと戦慄いた。
「この体に触れたのは俺で何人目だ」
各務の低い艶めいた声が耳の中へ入り込む。ふうっ、と吹き込まれた吐息に思わず肩を竦ませた。
「三人……目です」
息を詰めながら答えた悠希に、
「へぇ、結構少ないんだな。最初はいつだ? 相手は?」
短く問いかけながらも、各務の唇は悠希の首筋から胸へと這っていく。
「ンッ……。最初は、高校の時で、同級生……」
各務の指が悠希の胸の小さな突起に触れた。まだ軟らかな突起をつまみ上げられる。はあっ、と声をあげると小さな突起は硬く形を変えた。
「高校で同級生とか。ませてるな」
親指と人指し指で右の乳首をぎゅっと潰される。
「いっ、……あ……」
じん、と響いた痛みが直ぐに優しく擦られると甘い痺れに変わった。
「いつまで続いた?」
反対の乳首に到達した各務の舌が、転がすように突起を舐める。
「アッ、……んっ、卒業まで」
「そうか。二人目は?」
左の乳首を口に含まれたままで質問される。湿った舌の柔らかさと爪の先で尖端を掻かれる左右の異なった愛撫で、悠希の胸はじんじんと疼きだした。その疼きは背中を伝い腰へと届いて、悠希の花茎をさらに昂らせた。
胸に与えられる快感へ沈みそうになっていると、各務の手が脇腹へと下りてくる。そのまま何度か肌を擦られて、くすぐったさに思わず太ももを擦り合わせた。
「ほら、質問に答えろ」
脇腹を這った手は、すっかりはだけられたバスローブから覗く悠希の下生えに到達した。艶やかな繁みの一束を手に取ると、各務はそれを引っ張った。
「あっ!」
股間の小さな痛みに声を上げる。
「早く答えないと毟るぞ」
「ぁ……、二人目は大学の先輩で……、二年生の頃から一年前まで……」
強引な問いかけと肌を這う快感に頭がのぼせてくる。
「そうか。おまえの体はその二人に造られたんだな」
はっ、はっ、と小さく息を継ぎながら悠希は頷いた。
「どうして、その二人と別れた? 一年前って、一年間も誰にもこの体を触らせなかったのか?」
二つ目の問いに、コクコクと頷いた悠希のそそり勃つ花茎の根元の下生えを、また各務が強く引いた。
「いたっ! ぁ……、ふ、二人とも彼女が出来て……」
各務の唇が悠希の薄い腹を蝕む。そして腹の真ん中の臍に舌を這わされた。むず痒い感覚が臍の裏から、ぞわりと熱い花茎に伝わった。
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