「見つけたぞ。ここが気持ち良いんだな？」 　はあっ、と吐息を洩らし開いた瞼の先に映るのは薄く笑う各務の顔。悠希の花茎から溢れ出た甘い蜜を舐めたその唇が、ぬらりと濡れているのを認めて、悠希はもう何も考えられなくなった。 「あっ……、課長、おねがい……。イキたいからもっと強く……」 　悠希の口から発せられた台詞に各務が目を見開く。しかし直ぐにその顔は淫靡な微笑みに変わった。 「はあっ！　あんっ、ああ、はっ……」 　体の中の各務の指が動き出す。同時に握りられた昂ぶりを激しく擦られて、一気に悠希は頂点へと昇らされた。 「アッ、ダ……メッ！　イくっ！」 　叫びと同時に後蕾の奥の各務の指をぎゅうと絞めると、悠希の花茎の先から白い体液が迸った。それは熱く悠希の下腹に散っていく。腰を浮かせ、小さく息んで、悠希は頂点に達した証を残さず吐き出していった。 「……はあぁっ」 　じんじんと花茎の根元からの痺れが拡がる。途端に頭がクリアになって悠希はきつく閉じていた瞼を開けた。その視線の先には悠希の様子を黙って窺う各務がいる。細く視線が合うと各務は着ていたバスローブを脱いで、上半身を露にした。 （課長の体、すごい……） 　多分、普段から気を使っているのだろう。悠希とは比べ物にならない程の厚い胸板に薄く割れた腹筋。肩も盛り上がってそこから続く二の腕に沿って筋肉の線が分かる。 　それらを覆う皮膚も程好く日に焼けていて、各務が悠希の足を腕に抱えると、自分の蒼白い肌の色が嫌でも浮き上がって見えた。 「……挿れるぞ」 　少し上擦った声は冷めていた悠希の体を再燃させる。同時に後蕾の入り口にくっと押しつけられた硬い感触に、悠希は目を見開いた。 （うそ。課長の……、大きい……） 　それは今までの経験の二人のものとは比較にならない程の質量をもっていた。 （こんなの、入らない……） 「……待っ」 　悠希が言い終わらないうちに各務は強く腰を押し込んできた。 「ああッ！　うあっ！！」 　ゆっくりと射し込まれる各務の屹立の尖端が、悠希の蕾の入り口を目一杯に拡げた。その刺すような痛みと経験したことのない圧迫感に、悠希は口を大きく開けて顎を上げた。 「あうっ！　はあっ」 「くっ。少し力を抜け」 　ハアハアと大きく腹で息をする。窄まりから何とか意識を逸らそうと涙で滲む瞳を各務に向けた。眉間に小さく皺を寄せた各務は、それでも優しい眼差しで悠希を見つめていた。