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第125話※

 じんじんと痺れる乳頭をかりかりと引っ掛かれ、花茎を握る手の動きも早くなってきた。体の上と下から沸き立つ快感は後蕾の奥も刺激してうずうずと疼いて、悠希は堪らずに腰を揺らしてしまった。彰吾の太くて硬く猛った雄刀の先が押しつけられて、柔らかな尻たぶの片方に窪みをつくる。 「俺の名前を呼ばないと今夜はずっとこのままにするよ?」  彰吾はもうわかっている。悠希の体がはしたなく彰吾を求めていることを。敢えてわかっていながら、こうしていつも悠希に意地悪を言う。こんなところは各務に良く似ていると本人には言わないが悠希は思っていた。 「あっ! やめ……っ」  先程まで悠希の乳首を苛めていた彰吾の左手が丸くて小振りな臀部を撫でた。それはすぐに双丘の狭間に入り込んで、きつく閉じている後蕾の廻りをなぞった。 「……でも、腰は欲しそうに揺れてるよ。ほら、早く名前を呼ばないと本当にこのままだ」  焦らしながら彰吾が人差し指を最初の関節まで悠希の中に埋め込んだ。蕾の入り口をほぐすように丹念に動かすと悠希の吐息が更に上がって、自然に彰吾の人差し指を奥へと呑み込もうとした。 「体はいつも素直なのにな。いつまで我慢する気?」 「……っ、だって……名前は、ベッドの………、上でだけって……」 「……なるほどね。『藤岡主任』は最初に言ったことを頑なに守っているのか。でも、ここには俺達だけだし遠慮することもないのに」  ぬぷ、と彰吾の指が突き入れられる。途端にほんの微かに開いた隙間から、悠希の体内に熱い湯が入り込んだ。 「あっ、いやっ! 中に……。うぁ、やめて……」  バシャバシャと激しく身を捩った。すると彰吾は悠希の細い胴に手を廻して一緒に立ち上がると、逃げようとする悠希の体を浴室の壁に押しつけた。 「すみません、藤岡主任。主任はこっちが好きでしたね」  何故か慇懃な口調で彰吾が後ろから悠希の尻を撫で回す。ジュウ、とねばつく音のあと、這わされた手のひらはいやに滑りが良かった。 「まさか」  彰吾が浴室に入ってきたときは、悠希はちょうど洗髪の泡を落とすために頭からシャワーを被っていた。いきなり抱きしめられて彰吾も全裸だと辛うじてわかったのだが、その手に何を持っていたのかまでは認識できなかった。  程よく温められた潤滑液をたっぷりと形のよい双丘に滴らせ、彰吾はまた悠希の中へと指を入れた。今度は二本の指で悠希の奥にある膨らみを探り、指の腹で軽くつつく。

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