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「は、はぁ?ももも、もうとっくに醒めてるっし、みせるわけないだろっ」
甘えたな尚弥くんってなんだよ……。
それに急に君付けで呼んできて、煩悩からどこかの螺を落っことしてきたか、大樹こそ僕のシャワー中に酒でも嗜んでいたのでは無いかと疑いたくなるが、何処にも痕跡がないことから後者の線はないらしい。
「やっぱり、やめるか?せっかく準備までしてたのになー?」
少し動けばスグにでもキスが出来そうな距離まで顔を近づけられる。煩いほど高鳴る鼓動。そんなに近づくくらいなら早く唇を奪い、続きをしてほしいと切望してしまう。
先程のキスでさえ既に疼き始めた下腹に宿る熱を前にして、止めるという選択肢はなかった。
「なんで、そうなるんだよ·····」
悪戯な大樹にそう弱々しく答えると「じゃあ、尚弥から俺にキスしてって強請ってくれるか?」と要求されて、言い返す余裕などなく口を戦慄かせるばかりだった。心臓がいくつあっても足りないほどのドキドキと、次から次へと休みなく浴びせられる羞恥に今すぐにでも布団を被って身を隠したい程だった。
尚弥が発するのを躊躇っているうちに期待の眼差しで見つめられ、早くと促すように鼻先を擦り合わされる。
「あんたから·····」
「大樹、大樹くんでもいいけど」
「はっ?そんなこと、どうでも·····」
「もう一回な」
ベッドの上についた手の上から手を重ねられる。
「た、た、た、大樹·····くん····続きがしたいからキスしてほしい·····で·····す」
言い終わらないうちに、噛むように大樹の唇が迫ってくるとあっという間に重なり、キスが再開される。
「んっ·····ん、ん、」
中を貪られながらも、尚弥も負けじと大樹のに応えようと彼の動く舌先を追いかける。
ただ黙って応えているだけじゃなくて大樹のことを知りたい·····大樹の熱を感じていたい。
「ちゅ···ちゅ·····なおや」
熱意を持って見つめてくる眼差しに見守られながら、背中を支えられ、ゆっくりとベッドへ身体が沈んでいく。
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