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顔をあげ、一瞬だけこちらを見たかと思えば意地悪い笑みを浮かべる。そんな大樹にからかわれて負かされているようで尚弥は下唇を噛んで彼を睨む。
自分でも大樹に触れられると身体が悦んで直ぐに達してしまうまでに感じてしまうことは自覚している。
これまで性的なものに強い嫌悪感を抱いていたことから、生理的な処理は半ば風呂場で力任せにしていた。大樹に心を許してから優しく触れられる悦びを知り、自分ではどうにもできない。
大樹は自分が性に関して疎くて未熟であることを分かっているくせに、態々口にするなんて底意地が悪すぎる。
「はやくてっ·····悪かったなっ·····!」
そんな尚弥を宥めるように頬、唇、首元へとキスをされながらスラックスのボタンを外され、ジッパーを降ろされると、下着の上から合図のように臀部と既に形を成すした中心部を撫でられると、恥じらいなどに聞く耳を持たず下着ごと脱がされてしまう。
自分だけ上半身ははだけ、下半身も晒す光景が恥ずかしい。何より己のものが赤く熟れて、早く触れて欲しいと強請るように雫を零している姿は目を伏せたくなった。
膝を立てて腿を閉じて隠そうと試みたが、大樹に力ずくで膝を割れ、身体で下肢を挟みながら、自らもTシャツを脱ぎ捨ててきた。
数ヶ月前に風呂上がりの彼を見た時ときと変わらない、締まりのある体にドクドクと身体が波打つ。目を伏せたいのにやたら格好よく見えるのその様に見とれていると、熟れた根元を掴まれ、大樹の顔がソレに近づく。
「直接口でやったら、もっと気持ちいいんじゃないのか?」
「く·····ちっ·····なっ·····ひっ」
零れた雫を舐めとるように舌先でひと撫でされ、先端を吸われ、つま先から頭までゾクリと電気が走ったような感覚がした。
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