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言わぬが花 9話

「はい」 お兄さんは俺にグラスを渡す。 それを一気に………………………って、 アルコールだよ! 半分で止めて、 「お兄さん、これアルコール……」 とお兄さんを見た。 「あれ?飲めないの?」 「飲めるんですけど、禁酒してるんです」 「どうして?」 「あっ………、俺、飲むと人格変わるんです」 これ以上は言えない! 飲んだらドSになってケイを犯してるなんて言えない。 「へえ~どんな風になるか見てみたいなあ」 「止めた方が良いですよ。後悔すると思います」 「仁くん、きっと可愛くなるんだね?俺は後悔しないよ。ぜひ、見てみたい」 「そんな事言わない方が良いです。本当に後悔するから」 「あはは、言わぬが花ってやつかな?ね、仁くん口開けて」 その言葉につい、口を開けてしまい、 お兄さんから酒を更に飲ませられてしまった。 ******** お兄さんside 可愛い仁くんを見たい。 飲んだらきっと、ハルとセックスしている時みたいに甘くなるんだね。 ぜひ、エロく甘く変身して欲しい。 だから無理やりでも飲ませたい。 口を開けさせて、 押さえて飲ませた。 嫌がる仁くんも可愛い! いつ、変わってくれるのだろうか? 「仁くん、もっと飲もう」 口元にグラスをつけると、こくんっ、と飲んでいく。 か わ い い ! そして、バタンと俺に寄りかかってきた。 きた! きたきたきたーっ! 火照っている身体が熱い。 俺に身を任せている。 そんな仁くんの腰に手を回し、 「キスしようか?」 と言ってみた。 仁くんは顔を上げ、 次の瞬間、 天井が視界に入る。 へっ? キョトンとなる俺の上に乗る仁くん。 「キス?あんた、テクニックあんの?」 様子がなんか違う。 「仁くん?」 名前を恐る恐る呼ぶ。 「なあ?あんた、わざと俺に酒飲ませたよな?覚悟しろよ」 仁くんはそう言ってニヤリと笑うと、俺の服を乱暴に裂いた。 いやあああぁぁーっ 俺の悲鳴が響く。

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