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善は急げ 10話
仁くんはロープで俺の身体を縛り始め、亀甲縛りにされた。
「これ、何だ?」
仁くんが俺の目の前に出したモノ。
ぎゃー、 やばい!
良く見つけ出したな。と俺は焦った。
「あの、それはその…」
仁くん分かってるくせに、意地悪だな。
そこも可愛いけど。
「自分のアナルにぶち込んで使ってんの?それとも連れ込んだ女に使ってんの?」
と仁くんはニヤニヤしながらソレにローションを塗る。
仁くんが手にしてるのは男性シンボルをかたどった大人の玩具。
「女の子に………使った」
「自分では使ってねーんだ?どんなんかはまず、自分で使ってみるべきじゃねーの?」
仁くんはそう言うと俺の身体をうつ伏せにした。
で、
「つめた、仁くん何して」
お尻に冷たい液体の感触。
「いきなりぶち込まれた方が良かった?こんな玩具持ってるくらいだから、変態プレイ好きだよな?捜したら色んな道具出てきそうだな」
仁くんの指の感触を感じた。
お尻の割れ目を指先が滑って行き、穴に沢山ローションが塗られている。
「もしかして、これを俺に使うつもりだった?」
「そ、それは」
うん。と言いそうになった。
実は使うつもりで、仁くんを連れ込んだ。
ベッドの下には拘束具もある。
酔わせて可愛くなった仁くんに色んな道具を使ってイタズラしようかと………
だって、見たい!
女の子達も道具使った時は凄くエロくて、何回もイッて潮吹きまでした女の子がいた。
「あんた、やっぱ変態だな。それか自分のテクニックに自信がないか……ハルは使わないぜ?あいつ、超人並だし、フェラもキスもセックスも上手い」
自信……、 確かに自信無いかもなあ。
「確かに……玩具で誤魔化す部分あるかも」
ボソッと言うと、
「あんた、本当に素直だな。面白い」
仁くんは笑いながら、俺の頭を撫でた。
誉められた?
「それ?誉めてる?」
「誉めてるよ」
「なんか嬉しい」
「はい?」
「俺、小さい頃から出来て当たり前って親も先生もさ、あまり誉めてくれなくって。今は社長だし、誉められた事あまりないなあ」
なんか、損な人生っぽい。
「ハルよりあんたが誉められてそうに見えるけどな」
「ハル?ハルはあの通り自由人だからさ、親もハルには何も言わない。でも、たまに良い事すると親も先生も誉めてたな」
「ふ~ん、女の子にはどっちがモテた?」
「さあ?好きになるタイプは全く違ったから、ハルはギャルタイプ。俺は大人しい女の子が好きで、でも、ハルは男女問わず人気あったなあ~先生も呆れながらもハルには甘かったし。年配の人達にも人気あったよ」
「あ~なんか分かるかもな」
仁くんは納得したみたいに返事をした。
ハルには適わないんだ俺は。
「でもさ、あんたも良いんじゃね?変態だし正直だし………まあ、苦労したんだろうけど、あんたはあんたなんだから」
仁くんはそう言って頭をポンと軽く叩いた。
きゅうぅぅーーん!
は!
今の、めちゃめちゃキュンとした!
やばい!ヤバいよ!
心拍数上がりまくりのドキドキしまくり。
今、明らかにハートを射抜かれたぞ!
「そんな変態なあんたを今から喜ばせてやるから」
と指をクプンと穴へ。
ハフン、となる俺。
ぐちょぐちょ、に指でかき混ぜられて、ハフンどころじゃなくなった!
で、この時に確信した!
あの時の相手が仁くんだと。
そして、ハートを射抜かれた俺は、仁くんにされるがまま……
気持ち良い一時を。
ありがとう、ロマンスの神様。
「きゃー」
思い出した俺はジタバタ悶えまくる。
どうしよう。好きだよー!
仁くんが好きだあーっ!
もう、決めた!
押して押しまくり、仁くんと…………
「きゃー」
※ジタバタ、悶える×20繰り返し。
善は急げだ!
仁くんの側に住もう!
俺は引っ越しを決意する。
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