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人の振りみて我が振り直せ 2話

「ケイが本当に帰りたくなったら自分から帰るって言うと思うし、抱かれるのが嫌だったら、とっくに逃げてるか、お前が警察に捕まっているか、だな?」 ハルさんはそう言って頭を撫でてくれた。 確かに、嫌なら逃げてるよね? でも、禁酒はしよう!うん! ******** 初ケイにゃんside 「おはよ、あら?仁は?佐伯さんとこ?」 毎朝の日課、美沙さんは差し入れキャラ弁を持ってやってきました。 「仁さんは煙草買いにコンビニです」 「あら、そう」 美沙さんが差し入れしてくれた今日のキャラ弁はディズ〇ー。 「か、可愛いです美沙さん!食べるの勿体無いです」 いつも、凄く上手なんだよ美沙さんのキャラ弁。 「うふふ、喜ぶケイちゃんの方が可愛いわよ」 美沙さんは僕の頭を撫でてくれた。 「あ、美沙さん携帯ありがとうございます!仁さんの番号、一番目に登録出来ました」 「良かったわね」 「はい。だから美沙さんも番号交換しましょう」 「いいわよ………あ、仁のエロ写メもあげるわよ」 「えっ?欲しいです」 そして僕は仁さんの写メを頂きました。 いつ……撮ったのかな?なんて思うエッチな写メばかり。 ビッビッーッ ビッビッーッ 割れたようなインターフォンの音にドアを開けてみたら、 「おはよ、ケイにゃん」 とニコッと笑うマヨマヨの姿。 「おはよ……マヨマヨ、制服」 マヨマヨは制服を着ていた。 「うん。今から学校なんだけど、仁さんの顔見に来たんだ」 「マヨマヨ、制服似合うね。」 なんて誉めたらマヨマヨは照れた顔をした。 「あら?ケイちゃんのお友達?」 美沙さんが玄関に来た。 「えーと。まだ知り合い程度?仁さんのお友達の息子さんなんだって」 そう説明していると、美沙さんはマヨマヨをじーっと見つめ、 「上がってく?」 と中へ誘った。 「はい」 マヨマヨはもちろん嬉しそうに中へ入る。 「わあ、可愛い」 マヨマヨはテーブルの上のキャラ弁を見つけ、キラキラした笑顔で見ている。 「食べる?」 美沙さんはもう一つのお弁当をマヨマヨに出す。きっと、仁さんの分だと思う。 「はい。いただきます」 マヨマヨは嬉しそう。 「私は美沙。仁の元嫁」 「え~、仁さんって面食い」 美人でナイスバディの美沙さん。僕もそう思ってたよ。仁さんは面食い。 「あらあ、正直ね」 途端に上機嫌になる美沙さんは何か可愛い。 「僕は真世です。パパが仁さんのお世話になってるんです」 「パパ?」 「ゲイバーやってます」 「ゲイバー?あっ……もしかしてアンズママ?」 「はい。」 「え~嘘似てないーっ!って、こんな大きな子供が居たのね。真世くん、いくつ?」 「15です。中3」 「受験生なのね」 「マヨマヨ受験生なんだ」 僕も会話に入った。 「そ、でもエスカレーター式だもん。」 「そっか、マヨマヨってブレザー似合うね」 マヨマヨはジャニーズっぽくって制服もよく似合う。 「あ、ねえケイにゃんってどこの中学?」 マヨマヨの質問に僕は固まる。 「あ、いや、中学生じゃ」 「高校生?」 「ちがうよ、僕23だしっ」 ちなみに23と言う時に声を大きくした。 「うっそだあ」 マヨマヨは疑いの眼差し。 「本当だよ!23だし、ね、美沙さん」 とチラリと美沙さんを見る。 「ねえねえ、ケイくんも制服着てみてよ。で、2人の写真撮らせて」 ………美沙さんはたまに話を聞いていない時があります。 「で、2人で絡み写真とかさ、BL学園バージョンみたいにさ」 美沙さんの瞳はキラキラしていて、こうなったら、もう美沙さんの世界になってしまう。 「いいですよ。僕、制服持ってきます」 マヨマヨはなんだか乗り気。 「え、いいよ、制服とか似合わないし」 「そんな事ない!」 マヨマヨと美沙さんは力強く声を合わせた。 「え~」 「仁ね、制服フェチよ」 美沙さんに囁かれ、 「着ます」 と承諾してしまった。

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