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河童の川流れ
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ケイにゃんside
目を開けて身体を起こすと部屋の中が真っ暗。
やばい、寝てた?
隣で寝ているマヨマヨの肩を揺する。
「んっ?おいでよ」
マヨマヨは寝ぼけているのか僕の腕を引っ張りシーツの中に連れ込まれた。
ぎゅっと抱きしめられる。
「マヨマヨ、起きて!真っ暗だよ」
「電気……つけたら良いよ」
ぎゅっと抱きしめたままに言う。
いやいや、そうじゃないから!
「きっともう夜だってば!起きて」
腕の中でバタバタと暴れてみる僕。
「ん、泊まってけば?パパ、どうせ明け方にしか帰ってこないし」
「だ、だめ!そんな親の外出中に泊まるなんて」
「ケイマジメ、……いいから泊まってってよ、パパ居ないのは本当は寂しいんだ」
そんな風にお願いされちゃうと、「うん」って言ってしまった。
「じゃあ…決まりね!ご飯作ってあげる。それともお風呂に一緒に入る?」
「ご飯は一緒に作ろう?あ、仁さんに電話するね」
起き上がり手探りで携帯を捜し当て開いてビックリ!
仁さんからの初めての着信。
しかも20件。
わあ、こんなに?
着信履歴が仁さんばかりで凄く嬉しい!
さっそくかけ直す。
4コール目で出た。
「もしもーし、ケイちゃん?」
出たのは美沙さん。
「あれ?仁さんは?」
「寝ちゃってるわよ、うふふ。」
何だか意味ありげな最後のうふふが気になるけど、寝ちゃってる………早くない?
携帯の時間は9時。
「じゃあ、伝えてもらえますか?泊まるって」
「オッケー、真世くんちね。ちゃんとお姉さんに報告してね。仁には上手く言っておくから、うふふ、頑張ってね」
「はい」
何を頑張ってか分からないけど、はいって言っちゃったなあ。
電話を切って、ちょこっとがっかり。仁さんと話したかった。
パチンと音がして部屋が明るくなり目がパチパチと勝手に動く。
マヨマヨが電気をつけたみたいで、壁際に全裸のマヨマヨ。
綺麗な身体につい、見入っちゃう。
「なんか超嬉しそうな顔。仁さんをそんなに好き?」
口調は普通だけど表情が何だか拗ねてるように見えて、失礼だけど可愛いって思った。
「うん。好き!マヨマヨもでしょ?」
「まーね、あの人イケメンだし。僕面食いだもん」
「仁さんカッコイいもんね」
僕が同意するとマヨマヨは側にきて、
「ほら、また……そんな顔する」
そう言った。
「どんな顔?」
「大好きって顔。……ねえ、ご飯の前にちょっと気持ち良い事しよ?」
マヨマヨは僕のを触ってきた。
「あっ……」
掴まれて手を上下に振られる。
「ケイも僕のを触って」
マヨマヨはベッドの上に座った。
言われた通りにマヨマヨのを掴み、僕も上下に動かしてゆく。
「んっ」
お互い漏れる言葉。
ゆっくりから激しく刺激し合い、僕とマヨマヨは何度もキスをする。
興奮してくる僕とマヨマヨ。
はっ、はっ、はっ、
息は手の動きと同じで早い。
「ケイ、………仁さんのどこがすき?」
頬を紅潮させながらマヨマヨが聞く。
「全部。」
「いつからすき?」
「ずっと………10年前から」
「えっ?」
マヨマヨの手が止まる。
「あっ、マヨマヨ止めないで」
凄く気持ち良くなっていた僕はつい、催促を。
わあ、僕ってエッチだあ。
「10年って?」
「うん、6歳から……仁さんが初恋みたいなものかな?」
「前から知り合い?」
「仁さんは忘れてるみたいだけどね。」
「何それ?」
マヨマヨはまた僕のを掴み、今度は手首を返すようにクニクニと先っぽも刺激してきた。
「あんっ」
気持ち良くてマヨマヨの方に倒れ込む。
「ケイ………仁さんをそんな前から?」
「んっ、……あっん、そう」
や、……気持ちいいよお。
マヨマヨが色々聞いてくるけど、僕は正直、耳に入って来なくて、ただ、ジンジンと襲ってくる気持ち良さにのめり込んでしまっている。
「真世……ぼく、いっちゃう」
顔を上げてマヨマヨを見る。
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