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河童の川流れ 7話

先生は赴任してきたばかりの大人しい男性で、僕が毎週見ている刑事ドラマに出ているイケメン俳優に似ていて、生徒に人気がある。 僕も自分が好きな俳優に似ているから授業中とか勉強そっちのけで見ていた。 その時に良く目が合うなって思っていたら…………………、 そっか、こういう事か。 先生も僕を見ていたから良く目が合ってたんだ。 押し付けられた唇からヌルリと舌が侵入してきた。 「んんっ、」 とりあえず抵抗してみる。 先生をどかそうと掴まれた手を振り払おうとしてみるけど、 身体がフワッと浮いて、ドサッとベッドに押し倒されていた。 間近にある先生の顔。 やっぱ良く似てるなあ。 あの俳優に無理やりキスされてるみたいで萌える。 先生はまた角度を変えてキスをしてきた。 先生の荒い息が僕にかかる。 チュッ、とリップ音がして唇が離れた。 「せん……せえ」 すんごい、色っぽい顔して僕を見ている先生。 「真世」 先生に下の名前で呼ばれるのは初めてだから新鮮。 僕の頬にまたキスをすると、先生は僕の手のひらに自分の手を重ねて指を絡めてきた。 「先生、何するの?怖いよっ」 涙をためて演技をしてみる。 怖くないけどね~むしろ、萌える! 「今から先生のマンションに行こう」 はい? 何を言い出すのかな? 先生は僕の手と自分の手に手錠をかけた。 「逃げないように」 「せ、先生やだっ」 とりあえず抵抗。 怖がるフリ。 先生は僕を抱き起こすと嫌がる僕を無理やり歩かせる(←演技です) 大声出しても良いんだけどなあ。 一応、大人しい生徒で通してるし、先生もそう思ってるみたいだしね。 期待に応えてあげるか? 先生のチンコもみたいし、一度フェラされてみたいとか妄想してたし…………、 うーん、ヤッても良いんだけど、どちらかと言えば先生を犯したい。 駐車場につき、車に乗せられた。 「先生、おろして!」 震える演技。 先生は手を伸ばして僕の頭を撫でる。 「大丈夫。優しくするから」 ち、優しくするんかい! 連れて行かれた先生のマンションはデカい。 えっ?地方公務員ってこんなに儲かるっけ? 僕を連れて先生は中へ入って行くから先生が住んでるんだよね? エレベーターで押したボタンは最上階。 こういうマンションって上に行くにつれて値段高いんじゃ? で、部屋に着く。 すごい! めっちゃ広い! 部屋もキッチンとリビング以外に3つ。 どんだけ? 「先生………誰かと住んでるの?」 「いや、1人」 1人でこんな広いマンションに? キョロキョロと周りを見ている僕の身体がまた、フワリと浮く。 お姫様抱っこされてしまった。 なんか力無さそうな先生に見えるから意外。 「先生……」 怯えたように見上げる演技をしてみる。 「大丈夫だよ………………………そんな演技しなくても」 ニッコリと僕に微笑む先生。 はい? 演技しなくても良いですと? 何をおっしゃるウサギさん! 「先生、何言って…………」 たいがいの大人や野郎共に100%きく涙目で先生を見る。 「真世は自分が可愛いって知りつくしてるからだよね、そんな可愛い演技出来るのは」 先生は僕をベッドに降ろした。 もしかしなくても、僕の裏の顔知ってる? 「小鳥遊先生…………………生徒連れ込んでいかがわしい行為とか、しかも授業中なのに僕を連れ出して、学校クビになるよ」 涙目演技は止めにして、次は脅し。 「大丈夫、学校は今日までだからさ」 「はい?」 「俺、臨時雇いだったんだよね」 先生はそう言いながら僕のブレザーのネクタイを外す。 「ちょっと先生、あの大人しいタカナシ先生どこ行ったんだよ?演技?」 「優しいイケメン先生小鳥遊先生は演技。名前通りに小鳥みたいな感じでいたら、人気出ちゃった」 先生は僕の首筋にキスをしながら言う。 「真世も演技上手いよね。優等生の今泉真世くんは身体も弱い大人しい美少年…………でも、実は大人を手玉に取るワルイコ」 僕はそのままベッドに押し倒された。

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