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暖簾に腕押し 7話

瓶の中はあと一口もない。 くそ、楠木のバカバカ! 俺は残りを仁くんに飲ませた。 そして、 「はあはあ来ちゃったから仁くん襲っちゃうぞ」 と仁くんに覆い被さろうとするのにガクンッと襟首を掴まれた。 「社長、薬にそんな速効性ないでしょーがっ」 楠木に生意気にも引き剥がされた。 「う、うるさいよ楠木!お前のせいで薬を全部飲ませられなくなったんだぞ」 「先輩にチュウしようとするからでしょう!」 「うるさいうるさーい、だいたい楠木が何で俺の部屋に居るんだよ」 「社長が会社に書類忘れて行くからでしょうが、明日まで提出しなきゃいけない大事な書類を」 楠木は茶封筒を目の前に差し出す。 「それに鍵開けっ放しだし、そもそも……」 楠木は俺に詰め寄ると、 「先輩がどうして社長の部屋に居るんですか?説明して下さい」 鼻息も荒く言う。 「お、おちてた…」 「んな訳あるか!こんな可愛い先輩があちこちに落ちてたら変態野郎が喜ぶだけでしょーが!本当の事を言え」 言え……命令口調かっ、楠木のくせに!! 「ハルの部屋で寝てたから、つい」 てへっ、なんて笑ってみた。 「つい、で拉致するのは犯罪です」 楠木……目が怖い。 最近の楠木は昔いた不良みたいだ。 「でも、まあ、今回は許します………制服の先輩だし、媚薬でエロくなってくれるだろうし」 楠木は仁くんを見て鼻の下伸ばしている。 くうぅ、変態野郎! 「それにしてもこれだけ騒いでいるのに先輩起きないですよね?あ、やっぱり睡眠薬とか」 楠木はジロリを睨む。 無実だっつーの! 確かにこれだけ騒いだのに起きない。 俺なんて騒ぎ過ぎで身体が熱いのにさ。 「んっ……ふぅ……」 仁くんの悩ましげな声。 彼を見ると頬が赤くて、身体をくねらせているではありませんか? 「あつい」 色っぽい唇から放たれた言葉は神のお告げ並。 「先輩?」 楠木が声をかけると仁くんが目を開けた。 「仁くん」 俺も側にいくと、 「………ルさっ……身体あつい」 とシャツを上に捲り上げた。 ひゃふっーっ! 露出する白い肌。 「うおぉぉーっ」 「うるせえ!」 興奮した俺を罵倒する秘書って何なんだい? チラリとビーチクが見え隠れするのを冷静で見れる方が可笑しいんだ! 仁くんは俺に視線を向けた。 「お……兄ちゃん、熱いのう」 お に い ち ゃ ん ? あああっーっ、かわゆすかわゆすっー!! 「何ね?お兄ちゃんばい、どがんしたと?」 たまらん!何?この可愛い天使ちゃんは? 「社長、なまってますよ」 楠木は何故にこんな可愛い仁くんを見て冷静なんだ? そして仁くんは楠木も見た。 「翔ちゃ」 驚いたような顔。 翔ちゃ?うん?だあれ? 「先輩、薬飲んでもそんな可愛くなるんだね」 楠木は仁くんに触る。 こら、楠木!と叱ろうと思ったら、 「翔ちゃんとはエッチな事しちゃダメなんだよーっハルさんにお仕置きされちゃうから」 仁くんは起き上がり楠木から逃げようとする。 そして、俺に抱きついてきた。 「エッチな事されちゃう、助けて」 ふおっーっ! 震えてしがみつく仁くん。 エッチな事? 「楠木、仁くんにエッチな事したのか!」 けしからん!成敗してやる! 「チンコ勃起させながら言う台詞じゃないし、自分も顔射したでしょ!」 楠木に睨まれる。 てへっ。 「てへっ!じゃないです。ほら、社長そのまま先輩押さえてて」 「ほえ?」 「可愛い先輩は凄くエッチなんですよ。見たくないですか?」 可愛くてエッチ? みたい………かも。 「やあ~離してやだーっ」 俺は仁くんを押さえた。 ごめんよ仁くん。 「先輩、熱いのっておちんちんの事でしょ?大きくなってる」 楠木は仁くんの股間を撫でている。 確かにそこはパンパン膨らんでいた。 「ああっん」 股間モミモミされている仁くんは可愛く喘ぐ。 本当だ。可愛い。 楠木は調子に乗ってファスナーを下ろす。 「らめっ!」 らめっ!……… ゾクンと身体を萌が襲ってきた。 もう……我慢できなーい。 俺はデカくなっているチンコを外へ放つ。 そして、 「むぐっ…」 仁くんの口へ押し込んだ。

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