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暖簾に腕押し 15話
そして、慌てて口を塞ぐように自分の手をあてる。
ハルさんのモノが……………っ、
穴が広がる感触、ゆっくりと侵入してくる。
ンッ、声を我慢しなきゃ、
……ググッ、ってさらに侵入してくる。
だから、声を…我慢、
「ンンッ」
入ってくる刺激に身体がどうしても反応してしまう。
なんで、挿れられる行為がこんなにも感じるんだろう?
「何、声、我慢してんだ?」
ハルさん…ぜってえワザとやってる!
「がまん……してな」
なんて嘘だけど、壁の向こうにお兄さんと楠木が居る事に気付いてしまったら、喘ぎ声とか無理!
「へえ~そっかあ」
ハルさんはいきなり俺の可愛いJrを掴んだ。
「だ、だめ」
ハルさんの手を俺のから離そうとするけど、 俺よりも力はハルさんが上だから無駄な抵抗でしかない。
シュ、シュ、ってJrがしごかれて、後ろもハルさんのが……半分は入ってる。
半分挿ったまま、ゆっくりと出し入れが始まった。
あっ、…やっ、
息が上がってくるし、しかもしごかれる度に息が上手く吐けない。
「どこまで我慢出来るかな~?」
ハルさん、面白がってる!!
「ほら、我慢しねーで声出せばもっと気持ち良くしてやるよ?お前、奥突かれんの好きだろ?」
奥、
奥って、
もう、これでも十分なんだけど、 それに、会話とかも聞こえてるんじゃ?
「や、好きじゃない、が、我慢してない」
頭をブンブンと振る。
楠木とかお兄さんにめっちゃやらしいって思われちゃうじゃんか!
「あ、そっ、俺とのセックス嫌なんだ」
さっきまでの声のトーンと打って変わって低いハルさんの声。
そして、 後ろも抜かれ、Jrも解放された。
自由への解放なのに、 めちゃめちゃ不安になるのは何で?
ハルさんは俺から離れ、
「悪かったな」
と背を向けた。
えっ、えっ?
俺は下着とズボンを上げてハルさんの側へ。
怒ってる?
ハルさん怒ってる?
「は、ハルさん」
後ろ姿に声を掛ける。
ハルさん無言で歩いていく。
何時もなら俺が呼ぶと必ず返事を返してくれるハルさんが無言。
やっぱり怒って?
で、でも、壁の向こうは……チラリと壁を見る。
は、恥ずかしいじゃんか!
真っ赤になる。
「ハルさん怒ってます?」
恐る恐る聞く。
無言…。
ですよね?怒ってますよね?
ハルさんの腕を掴む。
「なに?」
ようやく返ってきた言葉はトーンが低い。
「怒ってます?」
「別に」
ハルさんは腕を払って歩き出す。
こ、これって、かなり怒ってる!!
だってこんなハルさん見た事ないし、
聞いた事もない低い声。
怒るかも知れない。
俺ばっか気持ち良くして貰ったのに止めてとか言っちゃって、 ハルさんが怒るのは当たり前かも知れない。
俺が色々考えている内にハルさんは出て行こうとする。
「ハルさん!」
俺は後ろからハルさんを抱き締めた。
「ごめんなさい」
「何が?」
「俺、嫌とかじゃないんです!ただ、隣に聞こえるんじゃないかって」
「……」
ハルさんは無言。でも、俺は構わず続ける。
「俺ばっか気持ち良くして貰って、ごめんなさい!あの、声は我慢しますから続けて下さい」
……て、勢い余って凄いこと、言ってるよな俺?
「続けるって?嫌なんだろ?」
「嫌じゃないです!全然嫌じゃないです!ハルさんに触って欲しいし、ハルさんに気持ち良くなって貰いたいんです」
「それで?」
俺はハルさんの正面に周り、自分からハルさんにキスをした。
キスしたからって機嫌直るわけじゃないけど、
キスしたい衝動に駆られた。
唇を離し、
「ハルさんとエッチしたい」
と言った。
ハルさんの反応を見るように顔を見つめる。
するとハルさんは俺をいきなり抱き上げた。
「はいはいはい、良く言えました」
ニヤリと笑うハルさんを見て、
「だ、騙したんですかぁーっ」
と叫んだ。
や~ら~れ~たーっ!
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