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窮鼠、猫を噛む 2話
「うん。僕もマヨマヨ好き」
嬉しくて答えた。
でも、マヨマヨは少し寂しそうな顔をしたから、僕は変な事言ってしまったのかな?
「僕の好きはケイナが返したような好きじゃないよ。ケイナの好きは友達としてでしょ?」
マヨマヨは凄く真剣な顔で、真剣な顔もマヨマヨは綺麗なんだな…って不謹慎かな?こんな事、考えてた。
「僕の好きは恋愛感情の好きだよ。」
「えっ?」
恋愛感情……?
「ケイナが仁さんを好きな気持ちと同じ…その好きだよ」
マヨマヨが僕を好き?
うそ、だって仁さんを?
からかってる?
ううん、マヨはそんな子じゃない。
「ありがとう。嬉しい」
「そのありがとうはどういう意味のありがとう?ありがとう、でも、ごめんね。の意味?」
マヨマヨは凄く真剣な顔。
ありがとうだけじゃ伝わらないよね。
きちんと答えが知りたいよねマヨマヨ。
「僕はね、仁さんが好き」
そこまで言ったらマヨマヨは凄く泣きそうな顔をした。
「でもね、マヨマヨも好き…」
「えっ?」
ビックリしたマヨマヨの顔は可愛い。
「仁さんを好きと同じなのかは分からないけど、キスとか気持ち良い事されるの嫌じゃない…ドキドキするの…上手く言えないけど、キスしてもいいよって言いたくなる相手」
マヨマヨはビックリした顔から、ちょっと戸惑ったような顔に変わった。
「それって……好きって事?」
マヨマヨの表情は真剣な顔になる。
「そうかな?僕は欲張りなのかな?」
どう答えて良いか分からないけど、スルリと自然に出た言葉。
好き?って聞かれたら、はい。って答えられるけど、
仁さんとどっちを選ぶの?と質問されたら、 僕はまだ答えられない。
「嫌われるよりは良い位置に居るけど………ケイナ、僕も欲張りだよ。ケイナを独り占めしたいもん」
マヨマヨは僕をぎゅーっと抱き締めた。
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