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窮鼠、猫を噛む 8話

ドアを開けると、 カシャと写真を撮る音。 「はーい。笑ってね、もう一枚」 「美沙…」 もの凄くニッコリと笑う美沙がスマホを俺に向けている。 「どーする気だよ?」 「そりゃあ、アンズママとその仲間に売るに決まってんじゃない」 なんか力抜けるよ。 「やめたまえ」 レンズ部分を手で遮る。 「何よ、邪魔しないでよ!」 ドカッと腹に美沙の拳がヒット! 「ぐほっ」 腹を押さえて倒れ込む俺。 「もう~抵抗するからだぞ、テヘッ」 テヘッじゃねえーっ! 馬鹿美沙! モロにヒット! 美沙は格闘技が得意。 弁護士だから、危険な目に遭うかも知れないと日々、鍛えている。 美沙自体が危険物だっちゅーのっ! 「ほら、何時までもうずくまってないで、行くわよ」 美沙は俺の手を掴み、ズルズルとリビングへ。 「でも、苦しがる顔もいいわね。なんか無理やりチンコ突っ込まれて痛がってるっぽくって、あ、ねえ、玩具突っ込んでもいいでしょ?」 床に転がる俺のズボンを脱がそうとする美沙。 「だ、だめ」 押さえたくても腹が痛くて力入らない。 馬乗りになる美沙。 「なんか変態女性教師にレイプされそうな高校生みたいだな」 ハルさんの声が頭上から。 「あら、そう?でも仁には男性教師に襲われて欲しいから佐伯さんが上に乗ってよ」 美沙が立ち上がると、ハルさんは俺をひょいと抱き上げてソファーに。 ま、まさか…美沙の前で! 俺は身体を守るように丸くなり、ハルさんに背を向ける。 が、 グイッと身体をハルさんの方へと向かせられた。 「や、やです」 変態美沙に変態写真とか撮られてたまるか! ハルさんはため息を何故かつくと、 「お前な、その可愛く怯えて、小刻みに震えながらやです。とかな、レイプする気なくてもしたくなるような態度とんなよ」 と言われた。 「やーん、動画でいただいちゃうわ~まさに変態教師と男子校生の危険な放課後ね」 美沙は興奮しまくり。 本当……離婚して良かった。 「仁ってば、私にもこんな可愛い姿見せてくれてたら離婚しなかったのに」 何を言い出すんだよ美沙は! 「でも、私じゃこんなに可愛くはならなかったと思うけどねえ。佐伯さんだから仁が可愛くなるのよ」 美沙はハルさんと俺を交互に見る。 「そりゃ光栄だな」 ニヤリと笑うハルさんは俺の顔に触れ、 「俺意外の野郎には一切触らせない。仁は俺の嫁にすっから、美沙ちゃん安心しろ」 って発言。 嫁とか嫁とか、嫁とかーっ美沙の前でぇぇ! 「そうね、私も嫁に行くし、仁、一緒に式挙げる?」 はっ? いま、美沙、しれっと凄い事言ったような? 私も嫁に行く? 「は?」 俺の耳が誤作動起こしてるかもしれないので聞き返す。 「えっ?何?はっ?って」 「いま、何て言った?」 「一緒に式挙げる?って言ったけど?」 どうやら俺の耳は正常らしい。 「け、結婚するのか?」 「するわよ、悪い?」 美沙は何だか上から目線。 「悪くないけど、……そんな話聞いてないぞ?誰とするんだよ?」 「そりゃあ言ってないから聞いてないわよね。相手は金持ちよ」 ニコッと笑う美沙。 「金持ち?同業者かよ?」 「あら、なあに?気になるの?」 美沙は俺の視線に合わせるように座り込み、 「大丈夫よ、結婚しても遊びに来てあげるわよ。もちろん、アンタが佐伯さんに突っ込まれてガンガンやられてる姿を見るのが目的だけど」 「二度と来るな!」 即答! 美沙が結婚?………………………………………………相手に同情するぜ! 「でね、しばらく来れないからさ仁の制服姿で乱れた姿を見たいわけよ」 美沙はそう言いながら、シャツのボタンを外していく。 「やめろ変態ーっ」 「いいじゃん減るもんじゃなし」 「減るんだよ、ド変態美沙」 「はいはい、2人とも、喧嘩は止めなさい」 ハルさんは美沙を阻止すると、俺を抱き上げて、 「エッチするならベッドだろ」 とニヤリと笑う。 はああぁ? 何を、 何を言い出すハルさん! 「いや、ハルさんーっ」 ジタバタ暴れる俺を無視してハルさんは寝室へ。 そして、寝室で固まる羽目になる。

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