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窮鼠、猫を噛む 13話

えっ?待て、じゃあケイは10年前から俺を知ってた? 「ケイ……お前っていったい誰だよ?俺をそんな前から知ってたのか?」 ケイは俺をじーっと見つめて、 「20代の仁さんは今みたいに高校生みたいで可愛かったです」 と答えた。 20代…確かに20代前半(今もだけど)は高校生に良く間違われてた。 そんな事を考えている間もケイの手が俺のパンツの中に! 「ケイ!」 ビクッと身体が震えた。 ケイの手は今までのぎこちない手じゃなく、確実にソコを弄びなれたような手つき。 あっ…… 声を飲み込む。 でも、ケイの手はそれを許さないかのように俺のをキツく掴んだ。 「やっ、」 顔を左右に振る。 「だめ……ケイ、だめだ………あっ」 ケイの手が上下に動き出す。 そして、もう片方の手は俺の口内へと指を滑りこませてきた。 「仁さん、吸って」 ケイの指は俺の舌を腹でなぞってくる。 ゾクゾクと身体が震えて、 舌を触られるから唾液が沢山、口内に溢れてくる。 俺はケイの指を言われた通りに吸っていた。 だめ、なのに、 目の前のケイは妖艶で、その妖しい毒が回ったみたいに身体がケイの指示に従う。 チュパチュパ、 唾液の音をたてながらケイの指をしゃぶる。 「仁さん……凄く、セクシーですね」 ケイの唇は俺の口の端から流れる唾液を吸う。 こんなにイヤらしい子だったっけ? 目の前のケイは俺が知らないケイだ。

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