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縁の下の力持ち 2話
抱き起こした僕に仁さんは顔を近付け、そしてキスをしてくれた。
仁さんの舌が僕の口内に侵入してきて、僕の舌を掴まえる。
くちゅ、
そんな音が聞こえてきて、ああ、仁さんとキスをしているんだって実感出来た。
凄く久し振りに感じる仁さんのキス。
ちゅ、くちゅ、って舌が絡んでくる度にエッチな音。
気持ちいいよ仁さん。
仁さんはキスが上手い。
マヨマヨも上手だけど仁さんのキスはもっと上手い。
キスだけでイクって本当なんだな?って思う。
気持ち良くってトロンとしてくると、お預けみたいに唇が離れた。
「不満そうな顔だな」
僕の顔を見て仁さんはそう言った。
「だって……いきそうだったのに」
僕がそう答えると、仁さんはニヤリと笑って、
「いかせねーって言っただろ?」
と言った。
「えっ?許してくれたんじゃ?」
「お仕置きはこれからが本番なんだぞ!」
本番?
うそー!
仁さんは僕に目隠しをすると、肩に担いだ。
「や、どこいくんですか?」
「秘密だ」
そう言って仁さんは何も教えてくれない。
どこに行くの?
この部屋じゃダメなの?
いろんな質問が頭を過ぎるけどどれも言葉に出来ない。
◆◆◆◆◆
変態佐伯サイド
「戻らねーの?」
マヨの部屋に制服を取りに来ているが制服を捜すどころか、ソファーに座ったまま動かないんだなコレが。
「戻るよ……でも、今、戻ると邪魔しちゃうから」
「邪魔?何の邪魔?」
「ケイにゃん………今頃、仁さんに童貞を捧げてる」
「はっ?」
マヨの言葉は俺に大声をださせ、そして驚かせた。
童貞を捧げている?
じゃ……今頃、ケイと仁はニャンニャンしているのかああああああー!
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