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縁の下の力持ち 3話
いや、しかし待てよ!
もしかしてマヨはわざと外へ出たのか?
「マヨ、帰るぞ」
俺はマヨの腕を引っ張る。
「嫌です」
そう言ってマヨは俺の腕を振り解く。
「なんで?」
「邪魔したくないから」
「ふーん、あっそ!俺は帰る」
頑として動かないマヨを放っといて玄関に身体を向けると、
「待って!」
と腕を掴まれた。
「邪魔しないでやってよ」
俺の腕を掴む手に力が入る。
「やだね、仁は俺んだ。誰かとやってるとか聞いて、邪魔しに行かないわけにはいかねーだろ!」
マヨと俺では体力の違いが有りすぎて、踏ん張って掴まえようとしているマヨをズルズルと引きずりながら玄関へ。
「今日だけ我慢してください。お願いします」
ズルズルと俺に引きずられながらマヨは必死に訴える。
「なんで?」
「ケイに仁さんを抱かせてあげたいだけです」
「だから何で?」
「ケイが仁さんを好きだから………佐伯さんだって知ってるでしょ?ケイがどれだけ仁さんを好きで……10年とか片思いって切ないじゃないですか!」
そんな会話をしながら玄関に着いた。
「で、お前は平気なのか?ケイが仁とセックスして」
マヨに視線を落とす。
あー、もう、なんて顔してんだよ、このガキは………今にも泣きそうな顔しやがって!
「ケイが………仁さんを好きだから……僕は……」
僕は………の後の言葉を言えず、黙り込むマヨ。
前は仁にちょっかい出してたクセに今はなんとまあ………ケイに惚れてやがる。
「ケイにエロい事仕込んでたのはこの為か?」
ビクンと身体を震わせ俺を見上げるマヨ。
涙目………
いかんなあ。こいつも黙ってりゃあ美少年で涙目でこんな風に見上げられたら、エッチな事をしたくなるやんけ!
「だって、ケイが……仁さんが抱いてくれないって言うから……」
「はいはい、それで手伝ってたわけだ」
コクンと頷くマヨ。
俺はしゃがみ込み、マヨの顔に手をあてる。
泣きそうなガキ…………
普段生意気でこんな風にか弱い1面とか見せられたら変に情がわくというか、
「んじゃ、俺とセックスする?」
「え?」
キョトンとなるマヨ。
「仁を貸してやってんだ、それなりの対価を払って貰わないとな」
マヨはどうする?
まあ、こんなガキが答える事は想像出来る。
「いい………ですよ」
やっぱ、そうきたか!
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