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縁の下の力持ち 8話

「うーん、酔った仁には逆らえないんだよなあ」 酔った仁さん…… ケイが言ってた。仁さんは酔ったらドSだって。 これがその仁さん?まるで別人。 僕は仁さんに担がれたままにお風呂を出る。 その後を佐伯さんが困った顔をしてついてくる。 こんなに困る佐伯さんも初めてみた。 どこにいくんだろう? あっ、そうだ!ケイ!ケイは? 「仁さん、ケイは?」 肩越しに聞いてみる。 「お仕置き中だ」 お仕置き?えっ?どうして? 「お前もハルもまとめてお仕置きだな」 そう言って乱暴に部屋のドアを開けて、僕をベッドへ放り投げた。 ドサッとベッドに落ちると少し、しなったような気がした。 ベッドはさっき、仁さんを縛りあげて放置してきたのに。 僕を見下ろす仁さんはぶっちゃけボクサーパンツのみ。 脱がされたのか、自分で脱いだのか分からない。そして、また腕を組んでいる。 「足を広げろよマヨ」 「えっ?」 僕は素っ裸でいるから足を広げたら、全部丸見えだし、何より佐伯さんもちゃっかり、見ているような? 「いやです」 もちろん断るよ! 「あっ?反抗すんのか?無理やりヤルぞ、クソガキ」 舌打ちする仁さん。 本当にこの人は仁さんなのかな? 僕が彼をレイプしようとした時は弱々しくて、そそったのに、 なに?このオラオラ系は? 「や、絶対いや!佐伯さん見てるのに僕を犯すの?佐伯さん恋人でしょ?恋人の前で僕を犯すの?」 ここは情に訴えてみよう。 悪いけど、僕はもう好きな人以外とはしない。 前の僕なら確実に抱かれているだろうけど、もう、違うんだ。 「俺のモノに手を出したんだ、それくらいのリスク負うのは当たり前だろ?」 「ぼ、ぼく、佐伯さんには手を出してません!あれは、お風呂に入れられてただけです、ねっ?佐伯さん?」 佐伯さんに助けを求める。 けど、佐伯さん………仁さんの下着ずらして見てるし………あんた、毎日見てるんでしょ?恋人のちんこ。 それに空気読もうよ?僕は犯されそうなんだけど…… 「佐伯さんってば!」 名前を強く呼ぶとようやく僕をみた。 「僕たち、何もしてませんよね?」 って、助けてくれるように必死に言う。 「ばーか、ちげーよ、俺が言ってんのはケイの事だよ、お前、ケイといやらしい事してたんだよな?」 仁さんの迫力が増した気がした。

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