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縁の下の力持ち 13話
にゅるりと侵入してきた舌は僕の舌を直に捕獲。そのまま、もてあそぶ。
にゅる、にゅる、絡められ、くちゅ、くちゃ、ってディープキスをする音。
いやって……顔をそむけなきゃいけないのに、僕はなんで、キスを受け入れてるのかな?
仁さん………キス……うまい。
気持ちいいんだ、すごく。オシリもゾクゾクして、ケイが仁さんにハマるのが分かる気がした。
こんなに可愛くてエロいとか仁さん、僕より凄いんじゃない?
学生時代とか絶対にモテてる。
ふいに、唇がはなれ、
「エロい顔……」
僕にそう言って笑う。
笑った顔が凄く可愛くてセクシーで目が離せなくて、見つめていたら、ペロリと鼻を舐められた。
犬か?この人?
「そろそろ、SEXするか?」
エロい事いいながら爽やかに笑う、何?この人?
「……………痛いからヤダ」
痛いに決まってる。
仁さんは僕が嫌いだから、きっと痛くするもの。
「痛くなきゃいいのか?」
クスクス笑う仁さん。
「そんな意味じゃない………心が痛いもん。僕はケイが好き………ケイが好きだから」
ケイが好き。自然に言葉に出来るくらいにケイが好き。
「そんな事知ってるよ、今更だろ?」
うん、そうだね。仁さんの言う通り。
「心と身体は別のモノだぜ?身体は俺に抱かれたいと言っている。俺はお前が誰か好きで誰の為に貞操を守っているとか興味ない、残念だな」
仁さんは僕の有無も聞かずに笑うと、オシリから指を抜く。
「痛みは我慢しろ……ハル、ローション」
とそう言った。
誰も助けてくれないから、僕は仁さんにヤられちゃうんだ。
覚悟とか無理!!
「やだあ、仁さん……やめて」
ぐすぐすと鼻を啜りながら訴える。
今更ながら泣けてくる。
自分のビッチさと馬鹿さ加減に。
泣きながら、オシリを突き出してるのもおかしな話だけど………………
…………………って、あれ?
気配がしない。仁さんの気配がしないんですけど?
何の動きもない仁さんの方をチラリとみてみた。
あっ、……………あれえええ!!
仁さんがハルさんの方に倒れてる?
んっ?あれ?
「コレコレ」
仁さんを抱きとめている佐伯さんが僕にスタンガンを見せた。
「ローション取りに行くふりしてスタンガン取ってきた。こいつ、大人しくさせるの大変なんだよ」
ニヤリッと笑う佐伯さんに、………僕は助けられたの?
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