269 / 326

縁の下の力持ち 14話

「さ、佐伯さん……」 仁さんは気を失って佐伯さんに抱きかかえられいる。 「マヨ、四つん這いはもういいぞ?いい眺めではあるけどな」 ニヤリッと笑う佐伯さん。 ああ、ヤられなくて良かったってほっとして四つん這いから普通の座り方に戻す。 佐伯さんは仁さんを寝かせると僕の縛られた両手を開放してくれた。 「わりぃな、もっと早く助けてやりたかったんだけどさ、いやあ、酔った仁って通常の倍エロくて色っぽいからさ、つい見てた」 ニヤニヤしている佐伯さん。 「見てないで下さいよ!ばか!」 こっちは怖かったのにさ。本当に脳天気な人だよ、佐伯さんは! 「やられる前には助けるつもりだったさ、俺だって、仁が他の奴抱くのは見たくねえーし」 「いやいやいや、見てたでしょーよ!」 「うん、テヘペロ」 「古っ!そして、キモ!!オッサンなんだから!」 はしゃぐオッサンは気持ちが悪い。 「とりあえず、服着ろよ」 そう言いながら佐伯さんは仁さんを縛っている。 しかも、亀甲縛り……… 「な、なにしてんすか?」 「酔い覚めてから目を覚ましてくれたらいいけど、酔ったまま目を覚まされたら厄介だから縛ってんだよ」 「えっ………亀甲縛りにする必要あるんですか?」 「そりゃあ、俺の趣味だもんよ」 「変態」 「ありがとう」 ニコッと爽やかに微笑む佐伯さん……でも、手元は亀甲縛りの最中だもんな。ほんと、変態。 「いつも、こんなプレイしてるんですか?」 「してるよ?」 即答かい!!まあ、してるとは思ってたけどね。 「酔った仁さんっていつもこんな感じなんですか?ドSで鬼畜」 「そうだよ、ドSで鬼畜だからケイを抱くんだろ?しかも、上手いからなSEX。マヨも途中からケツ振って喘いでたもんな」 「なっーーーー!!」 んな、訳ない!!…………まあ、確かに気持ち良かったけど。 「すげえ、喘いでたぞ?エロかった!つーか、勃起した!!」 佐伯さんはモッコリした股間を指差す。 「変態!!」 「ケイがハマるのしょーがねえだろ?俺だって、酔った仁とのSEX好きだもんよ。俺が掘られるんだけどさ、いやあ、いいぞ?仁とのSEX」 「そんな自慢げに………佐伯さんも掘られてんですね」 「酔った時だけな?酔ってない時はすんげえ、可愛い!お前やケイよりもすんげえ可愛い!」 「それは惚れてるからでしょ?」 自慢げに話す佐伯さんはノロケているようにしかみえない。 「惚れてると掘られるをかけたな!エロガキめ」 ニヤニヤする佐伯さん。いや、かけてないし!! 「本当可愛いんだぞ?今度見せてやるよ、可愛い受けの仁を……マジ可愛いんだよ。コレクション増えちゃってさ」 「はっ?コレクション」 僕が聞き返すと、携帯の動画を開く佐伯さん。 『あー、はるぅ!!ビリビリくるのううう』 と可愛いショタ声で悶える仁さんのエロい行為が…… 「ハメ撮りしてるんですか?」 「しなきゃ損だろ?」 流れる動画は頬を紅くさせ、あんあん喘ぎ身体を揺すぶられている仁さんが流れている。 『仁の好きなのなーんだ?』 映している佐伯さんの声。カメラ目線で大きい瞳で見つめて、 『はるぅ!』 と答える。なんかすごーく、 「可愛いですね」と言ってしまった。

ともだちにシェアしよう!