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愛は小出しにせよ 14話
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ケイにゃんSide
マヨは僕の中でイッてしまって、隣に横たわり息を整えている。
「マヨ………僕、気持ち良かった?」
マヨに手を伸ばす。
「うん、すごく………こんなに気持ち良かったの初めて」
伸ばした手を掴んだマヨはそのまま僕を抱き寄せた。
「好きな子とセックスするってこんなに気持ち良かったんだね、知らなかった」
「………今までは気持ち良くなかったの?」
「うん、快楽だけだったもん。したくなったらスル……」
「そっか」
「……幻滅した?好きでもない奴と寝ちゃってさ………ほんと、自分でもビッチだって思うよ」
僕は頭を振る。
「僕も似たようなものだから。仁さんには佐伯さんがいるのに……抱いて貰ってた」
「ケイは違うよ!!片思いでも、好きな人とエッチしてたんだから」
マヨは必死で、すごく可愛く見えた。
「ありがと………」
僕はマヨの胸に顔を埋める。
「マヨ…………ぼくね、凄く欲張りなんだよ。仁さん好きだけど、マヨも好き………好きだからエッチしたんだけど、コレって何に当てはまる?二股?」
僕は凄く欲張りだなって思う。2つ同時には手に入らないのに。
「二股じゃないよ。絶対に僕がケイの1番になるから」
マヨは僕をギュッと抱きしめた。
「マヨは優しいね」
「ケイだから優しいんだよ?僕はもうケイ以外いらないもん」
マヨと僕は見つめ合って………自然にキスを交わした。
「また、したくなったって言ったら怒る?」
唇を離すとマヨがそう言う。
「いいよ………ねえ、今度はマヨに挿れてもいい?」
「えっ?」
マヨが一瞬、戸惑う顔をした。
「仁さんとヤッて………挿れるのが凄く気持ち良いって知ったんだ。マヨって後ろ使った事ある?」
僕の発言にマヨは頭を振るだけ。
「じゃあ、僕がマヨの初めて貰っていい?」
「………ケイ、本気?」
「ウン、マヨは僕に抱かれてよ」
そう言うと僕は体勢を変えてマヨを組み敷く。
そして、マヨの返事も聞かずにキスで唇を塞いだ。
僕の下のマヨは戸惑うように両手を背中に回してきた。
その手が少し震えているのが分かる。
マヨ、後ろ初めてだもんね………いつもは僕が年下みたいだけど、年齢は僕が1つ上。
経験もきっとマヨの方がある。
でも、それは挿れる方。
挿れられるのは慣れてないよね。
唇を離して、
「僕だってマヨをもっと気持ち良くできるよ?」
と微笑んで首筋へ舌を這わした。
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