5 / 326

第5話

「あ、場所は俺の事務所兼住居」 美少年はぐるりと周りを見た後に、 「ケイ」 と言った。 「ケイ?名前?」 俺が聞くと美少年は頷いた。 「あのさ、…聞いてもいい?俺ら…その、」 ヤッちゃった? って聞きたいけど言葉が出て来ない。 だって、認めたくない! 「ケイくんはこのオジサンにイヤらしい事された?」 ぎゃー美沙! いきなり聞くなあー! 心の準備が! 俺はドキドキしながらケイと名乗った美少年を見た。 うん…………… 美少年は頷いた。 ぎゃー頷きやがった! 「まあまあ、どんな事されたのかな?」 美沙は明らかにハアハアしているように見える。 「むりやり…脚広げさせられた」 はい? ケイくん何を言ってるんだああぁぁーっ! 俺は月夜で変身する狼男みたいに叫びたくなったよ。 「それで?」 「も、もう充分だよ!」 俺は美沙の口を塞ごうとするが、手を緩めた事で逆に美沙から口を塞がれた。 「このオジサンの悪行三昧をお姉さんに教えて」 やめれーー、俺は聞きとうない! 俺は美沙の手を外そうともがく。 「嫌だって抵抗したら両手縛られて…四つん這いになれって言われて……………後ろから激しくされて」 俺は知らない! 知らないぞ! でも、ケイ少年の手首には確かに縛られたようなうっ血した跡がある。 「やだあ仁の激しい性癖を何で私との結婚生活で披露しなかったの?そしたら離婚しなかったわよ!」 普段はドSの美沙は夜の生活ではドMだ。 「うーっ、うーっ」 ※誤解だ!手を離せと言っています。 「うーっうーっウルサいわよ!で、それから?」 「腰もたれて凄くつかれて…イキそうだから、やめてって言ったら、イカセて下さいご主人様って言えって」 「仁!やれば出来る子だったのね」 美沙は俺をキラキラした目で見やがる。 「あとは…僕が気を失うまでやられたみたいで目が覚めたら綺麗なお姉さんと野獣なオジサンが居ました」 「まあ、そうなの?かわいそうに」 美沙は綺麗なお姉さんという言葉にさらにテンションを上げて、俺を突き飛ばすとケイ少年を抱きしめた。

ともだちにシェアしよう!