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3話
さて、
洗濯するか。
俺は典型的なO型。
細かい事は気にしないし、大ざっぱ。
悩んだり考えたりするのに直ぐ飽きる。
風呂場のシーツとエージェントKの服と俺の服を袋に詰めて部屋を出た。
俺の部屋には洗濯機はない。
共同のクリーニング場があって安くで洗濯が出来る。
洗濯機に洗濯物を詰め込んでいると、
「よっ!」
同業者の佐伯さんが声掛けて来た。
「ども。」
俺も軽く挨拶をする。
佐伯さんは元マル棒の警察官だった。
見かけ、傭兵。
「昨日、お持ち帰りした子猫ちゃんの味どうだった?お前バイだったんだな」
佐伯さんニヤニヤしているよ。
なーんでーかなあ?
って、
「お持ち帰りの子猫ちゃんって何?!何で知って」
俺は佐伯さんにしがみつく。
「また記憶ねーのかよ、困ったちゃんだな」
佐伯さんはため息つく。
「またって何すか!俺、何したんすか!」
必死だったと思う。
「お前酒飲んだらちょい人格変わるんだよなあ。夕べもさ、お前が喧嘩始めて大変だからってゲイバーのママからヘルプ来たんだよ。で、お前担いで帰る途中に、子猫が居るーとか騒いで直ぐ近くの公園に走っていくから追っかけたんだよ。…………で、遊具に土管みたいなのあるだろ?そこに子猫が居るって騒ぐから覗いたら可愛い男の子が丸まって寝てたんだよな。で、連れて帰って飼うとか言い出してさ、まあ、ある意味ネコだったんだろ?」
な、
なんじそりゃー!
松田優作ばりに叫びたかった。
「食ったんだろ?」
「記憶ないけど、食ったみたい。」
「お前、酒飲んでセックスするとかなりドSらしいぜ。女の子に聞いた」
ひぃぃ!
じゃあ、ケイ少年の言う事は本当の事か!
「で、子猫ちゃんは?」
「部屋で寝てる」
「乱暴に抱いたんだろ?疲れるよ」
佐伯さんはニヤニヤ。
「うう、どーしよ俺、責任取らないとダメすか?」
「女じゃねーから結婚とかしなくて良いんじゃねーの?まあ、未成年の家出少年っぽいし」
やっぱ、未成年の家出少年っぽいのか!
「佐伯さん、お願いあります」
と俺は佐伯さんに頼み事をする事にした。
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