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4話
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「こりゃまた可愛いな」
無防備に寝ているケイ少年の寝顔を覗き込む佐伯さん。
「昨日の暗がりで見た時より数倍可愛い。で、なんで服着せてやらないんだ変態」
佐伯さんは俺をいかがわしい目で見る。
「起きたら着せようと用意してますよ!」
俺は自分のスエットの上下とまだ穿いてない真新しい下着も用意していた。
「まあ、着せても直ぐ脱がせるんなら真っ裸が楽でいいよな」
「ちょ、人をセックスマシーンみたいに」
「そうだろ?なんだよこのキスマークの数々は…変態野郎」
ううっ、言い返せない。
「ん~っ」
ケイ少年は唸りながら、パッチリとした目を開けて俺らを見た。
「おっ、目薄いな。ハーフか何かか?」
佐伯さんもケイ少年の目に興味を持ったようだ。
「こんにちは」
ケイ少年はペコンと頭を下げる。
そんなケイ少年を見て、すげーな。と感心した。
傭兵でヤクザちっくなルックスだから初対面な人は対外恐れるのだ。
「昨日会ったよな?覚えてるか?」
ケイ少年頷く。
あー、そっか昨日会ったんだっけ?
「公園で寝てたよな?家は?」
「ない」
ケイ少年即答。
「ないわけないだろ!」
俺は直ぐに突っ込みを入れる。
「仁、ちょい黙ってろ!」
ギロリと睨む佐伯さんはまるで極道。
俺は大人しく正座した。
「ないって、家族くらい居るだろ?」
「居ません。親が借金残して死んだから住んでた家を売り払って借金返したんです。だから僕1人なんです」
「公園に寝てたのは家ないからか?」
ケイ少年頷く。
やばい…………、
佐伯さんはこの手の話に弱い。
「か、可哀相じゃねーか仁!置いてやれよ」
佐伯さん案の定、滝のように涙を流して俺を見てる。
「心配すんじゃねーぞ。ちゃんと仁や俺らが面倒見てやるから」
佐伯さんはきっと体の水分の半分を今、流してると思う。
「よし!生活必需品を持って来てやるよ」
佐伯さんは俺のお願いを完全に忘れ去ったようだった。
走って出て行く姿を見送った俺はどうしようかと、ため息をつく。
佐伯さんにケイ少年を探って貰おうと思ったのに!
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