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第2話
「でも凄く気持ち良かったです。セックスって初めてしましたけど、あんなに気持ち良いものだったんですね」
「わあーっ、お前、羞恥心ないのかあー!そんな話するんじゃありません!」
ケイ少年はアホかも知れない。まあ、顔可愛いから良いけどさ。
「ケイ、女ともヤった事ないのか?」
佐伯さんはアホと言うよりただの変態オヤジだな。
そんな質問をしれっと投げてくる。
「はい。ないですよ」
って、お前も普通に答えるなよ!ばかっ!
「そんなに可愛いならとっかえひっかえなのにな。女より先に男の味覚えちまったから、女じゃ物足りなくなるぞ」
「僕はこれからもきっと仁さんじゃなきゃ感じないと思います。」
「おっ、いいなあ仁。こんな可愛い恋人出来て」
「って、俺を無視して会話すんな!そんな会話のキャッチボールはしなくて良いから!」
俺を完全無視しての会話。
しかもケイ少年が恋人になっているし!
俺はノーマルだ!
「お前、いいじゃん独身だし、恋人居ないしさ」
「独身で恋人居ないからって、俺はノーマルです!」
男を恋人になんて出来っこない!
「お前はバイセクシャルだよ。俺と同じ!仁がケイ食わないなら俺が食ってもいいぜ?なあ?どうだケイ?俺の部屋来るか毎晩気持ち良くしてやるぜ。」
佐伯さんはいつも過激な事を言い出す。
そうだ、佐伯さんもバイだ。
も、って俺は断固違う!
美沙がバイだから、もって使ったんだい!
…ああっ、俺は誰に言い訳してんだよ!
「佐伯さんの部屋にですか?」
「仁に追い出されたらの話。激しくされるの好きみたいだからな、まず試しにこれから部屋でやろうか?」
佐伯さん本気かな?
ケイ少年は何故か俺をチラリと見る。
何故見ているんだよ?
「仁さん、僕がフェラとかセックス上手くなったら嬉しいですか?」
「はい?」
ケイ少年は何が言いたいのかな?
フェラやセックスが上手くても男は眼中にないというか、想定外。
「そりゃあ嬉しいよな仁。女も男もエロいのに限る」
「確かにそうだけども?」
俺がそう疑問形で言うと、
「じゃあ僕、佐伯さんの部屋行きます」
ケイ少年はいきなり何を言い出すのだろうか?
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