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第5話

2人っきりのロフト。 なんだか気まずい雰囲気。 そうだ、仕事しよう! まるで思い付きで京都旅行いくみたいに仕事を理由にロフトから降りる。 「あ、あの…」 下へ降りるとケイが上から俺を見下ろしている。 あっ、そっか自力で降りれないなあ。 やっぱ治るまではロフトは無理だな。 降りたい様子のケイに、 「ほら、来いよ」 と両手を広げると、 嬉しそうにニコッと笑って俺へと両手を伸ばして来た。 ぶっちゃけ可愛い! 軽い彼をひょいと抱き上げて床へ降ろす。 「ありがとうございます」 ケイは……笑うと花が咲いたみたいで、 つい、見とれてしまう。 ああっ、女の子だったらなあ! 華奢な身体。 細い腰つき。 大きな瞳に栗色の柔らかい髪。 もう一度言おう(大事だから) 女の子だったらなあ!! 「あの、これ何時までつけてたら良いんですか?」 ケイが言うコレとは首輪。 「取るよ」 首輪に手をかける。 アレ? アレアレ? どうなってんだよコレ! 首輪が取れない! 後ろかな?と取りやすいようにケイを抱き込む。 首輪を取るつもりが、華奢な肩や細い首に目がいってしまうのは何故だ! 悪戦苦闘中、ようやく取り方が分かった。 後ろじゃなくて前でした……………自分、不器用なんで。 「ケイ顔上げろ」 ケイに顔をあげさせると、バチッと目が合った。 ケイの瞳は本当に薄い鳶色で、綺麗だ。 「仁さんに見つめられたらドキドキします」 いきなり、顔を赤らめてはにかむんじゃねーぞ! 「じゃあ、目閉じてろよ」 照れ隠しにそう言うとケイは素直にまぶたを閉じた。 ドキンッ、 まぶたを閉じる仕草に何で俺の心臓は高鳴るんだよ! まるでキスを待つようなケイ。 唇に視線がいく。 そう言えば俺、風呂場でケイとベロチューしたよなあ。 コイツも興奮したように息が荒かった。 たとえば今、キスしたら……………ケイは風呂場の時みたいに乱れるのだろうか? やましい考えに支配され気味の俺はそのまま顔を近づける。

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