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第9話
電話は昨日飲んだバーのママから。
やべえ~何かしたのか?
ドキドキしながら出ると、
「仁ちゃん、昨日の事覚える?」
弾むようなママの声。
昨日の事………んな事覚えてないって!
「いや……全然覚えてない」
「もう!依頼したじゃない!」
本当はもしかしたら何か壊して弁償とか言われるのかな?と思った。
違ってホッとする。
「今から来てくれない?」
「今から?」
「お・ね・が・い!ちゃんとお金払うわよ。依頼受けてくれたらツけはチャラにしてあげるから」
なにぃ!
「今すぐ行く」
ツケがチャラなんて!
こりゃ何が何でも行かねば!
「ケイ、俺は今から依頼を受けに行ってくるから留守番よろしく!美沙はほっといて良いけど、絶対に見に行くなよ。子供には刺激が強いからな。それから、もし依頼人とか来たら電話しろ」
俺は携帯番号を紙に書いてケイに渡す。
「はい」
素直に返事するケイの頭を撫で、
「それから佐伯さんには身体触らせんなよ」
と忠告もした。
「はい」
これも素直に返事をする。
「あの、早く帰って来て下さい。寂しいから」
ケイはうるうると子鹿のバンビみたいな瞳で俺を見る。
な、なんだよ~
子犬捨てるような感覚に襲われちまう。
「わ、分かった早く帰る」
後ろ髪引かれる思いで俺は部屋を出た。
*******
エロ佐伯side
仁が出て行くのを確認すると、俺はケイが居る部屋に行く。
寂しそうにしているケイを見ると、やばいくらいに押し倒したくなる。
美沙とあの女性のせいでムスコちゃんはギンギン。
今も喘ぎ声が聞こえてるし。
「ケイ」
名前を呼ぶとクリクリとした瞳で俺を見る。
「足大丈夫か?」
「はい」
ひょこひょこと足を引きずりながら此方へ来る。
か・わ・い・い!
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