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人を見たら泥棒と思え13

仁side  佐伯さんが捕獲した獲物、あっ、違う犯人は年端もいかない少年で、  しかも、  「こいつ信長の息子」 と佐伯さん。  息子?  さっきまで佐伯さんにエロい事されてた俺は脳内がピンクだったみたいで、  ピー……  と放送禁止用語を口にしてしまって佐伯さんと少年に違う違うと否定された。  じゃあ?  「仁、チンコじゃなくて、まあ、もとは信長の袋ん中に居たんだろうけど、排出され立派な人として生まれ落ちた。つまりは信長の長男」 長男?  「ええぇぇーっ」 俺はようやく理解したが衝撃が大きく、デカい叫び声を上げた。  「もう、仁うるさい!いい加減犯す……」 「パパ!」 勢い良く出てきたママに少年はパパと呪文を口にし攻撃を………………………じゃなくてハグをした。  「や、やだ真世じゃない………なんで?」 抱きつかれたママは涙がジワッとでていた。  佐伯さんが俺をつつき、行こうと合図する。  そだね。  親子の時間。  俺は抱き合うママとノブJrを残し佐伯さんの車に戻る。 助手席に乗り込む。  「ち、ノブのやつ人騒がせな」 佐伯さんはタバコをポケットから出してくわえる。  「あー、全然似てないよね、ビックリ」 「ノブの奴、子供いたんか!」 「だね、元自衛官ってしか知らないし、でも…子供見た時の顔はちゃんと父親だったね」 いい感じのお父さんに見えた。  「で、仁お前さっきから何やってんの?」 って、さっきからシートベルトしようとしてるのに出来ない。  「シートベルトがね………」 カチカチカチやってんのにさ!段々イライラしてくる。 「あ~もう不器用だな」 佐伯さんはタバコを灰皿に突っ込むと、俺の方へと身体ごと来て、シートベルトをはめようとしてくれている。 「あ~もう、なんじゃこりゃ」 佐伯さんも苦戦していて、俺の太ももの上に体重をかけていて、  なんでか知らないけど、ふと……さっきの佐伯さんを思い出した。  耳……気持ち良かった。  はっ、俺何考えてんだよ!  消え去れ悪魔よ!  俺はブンブンと頭を振った。

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