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第五章 二人の交叉

 衛は、大切にていねいに、早紀をその腕に抱いた。  合わせた肌を通して、心臓の鼓動を感じる。  喉を吸い、鎖骨を食み、じっくりとその肌を撫でさすった。 「寒くないか?」 「あ、あぁ、ぅん……。ね、もっと……」  ためらいは、あった。  しかし、我慢するには早紀の体は蠱惑的すぎた。 「早紀……」 「ん、ぁんッ!」  胸の小さなピンク色にキスすると、早紀は体を跳ね上げた。  乳輪を、たっぷりと唾液で濡らし、舌先で刷いた。  そのささやかな尖りを、唾液と一緒に強く吸った。  そのたびに早紀は甘い悲鳴を上げ、身をよじった。 「あぁ、んぁ、あ! はぁ、はぁ、ふッ、く。うぅう!」 「早紀、可愛いよ。感じてるんだな?」 「はぁ、う。すっごく、感じ……、ッん、うッ!  埋もれていた小さな乳首は、その存在を増していた。  衛の舌で掘り起こされ、官能に花開いていた。  紅く染まったそれを、衛は緩く吸い、歯先で甘噛みし、唇の圧で挟み締めた。 「あぁあ、あ! やだ、ダメ。く、来る!」 「いいよ、イッても」  淡々と苛めてくる衛が、憎らしい。 「んあぁあ!」  大きく震え、早紀は精を吐いた。

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