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第五章・5

「はーっ、はーっ、はぁ、あ……」 「二度目だ。そろそろ眠くなってきたんじゃないのか?」 「やだ。衛さんに中出ししてもらうまで、寝ない」 「強情だな」  私はそろそろ眠いんだが、と衛は余裕だ。  本当は、眠たくなんかないのだ。  そんなウソ、早紀にだって解った。 「ね、挿れて。早く欲しい」 「意地を張るなよ」  もっと、滅茶苦茶にして欲しい。  衛さんは、優しすぎる。  何もかも考えられないように、ぐちゃぐちゃにして欲しい。  ようやく衛自身が後膣に当てられ、早紀はぴくんと動いた。 「あ、あぁ、あ! すご、い。あっ、あっ、ダメ。いやぁあ!」  めりめりと音が立つのではないか、というくらいの圧だった。  早紀は腹を手のひらで抑え、その質量に震えた。 「こんなとこまで、挿入ってる……」 「怖いか?」 「う、ううん」  怖いか、と問う衛の目は、どこまでも優しい。 (多分、僕が怖いって言ったら、やめてくれるはず)  だから、全然怖くなんかない。  早紀は、にっこりと微笑んだ。

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