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第六章・7

 パフェを食べ、ニットを選び、衛はユニフォームショップに早紀を連れて来た。 「早紀のエプロンを、買おう」 「僕のエプロン!」  そうだ。  僕は、明日から衛さんのカフェで働くんだ!  それは、常に心の片隅から消えることは無かった。  絶望の中に見出せる、小さな未来の灯だった。 「楽しみだなぁ」 「好きなウェアを選んでいいぞ」  さんざん迷った早紀だったが、赤い膝丈のウエストエプロンを選んだ。  少し、派手かな?  でも衛さんは、好きなものを選んでいい、って言ったし……。 「いいな。元気が出る色だ」 「やった!」  嬉しそうな早紀は、さらに少しだけ元気が出たように見えた。  それは衛にとっても、嬉しいことだった。

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