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第九章・4

 じゃあ、こうしようよ。  そう持ち掛けて来た早紀のまなざしは、少し潤んでいるように見える。 「僕が衛さんをイかせられたら、ツリー飾って」 「一体、何を言い出すんだ」  しかし、四の五の言う前に、衛は毛布を剥がれてしまった。 「おい、寒いよ」 「すぐに暑くなるよ」  パジャマからペニスを掴み出し、先端にキスする早紀。 「えへへ。美味しそう」 「お手柔らかに」  衛は、折り紙の星を破かないように用心して、ヘッドボードにもたれかかった。  早紀は、ていねいに衛を愛撫した。  優しく扱き、口に含んで舌で刺激した。  筋の一本一本まで、丹念に舌先でなぞった。 (衛さん、感じてくれてるみたい)  早紀が施すたびに、衛は硬くなっていく。  大きく勃ち上がり、そそり立っていく。 「早紀、もういいから」 「……」  返事をせずに、早紀は続ける。 (休ませちゃダメ、ってサイトに書いてあったもんね)  早紀は夢中で、衛を愛し続けた。

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