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第九章・6

「ん、っく。ふ、んん、ぅう。んんぅ……」 「飲んだのか、ホントに」  ぺろぺろと赤い舌で衛を舐めながら、早紀は上目遣いでにんまりと笑った。 「えへへ。衛さんの負け。約束は、守ってよね」 「約束をした覚えは、ないが」 「嘘! 卑怯者!」  冗談だ、と衛は早紀の髪をかき上げた。 「ツリーくらい、飾ろうか」 「やったぁ!」  明日、ショップにツリーを買いに行くことにして、衛は早紀の顔に唇を近づけた。  ためらう早紀に構わず、深いキスをした。 (ダメだよ、衛さん。僕、さっきフェラしたばっかりなのに)  そのままキスをすると、咥内の残液が衛の口に入ってしまう。  だが衛は、まるでそれが目的のように舌を蠢かせた。  早紀の舌をこそぎ、内頬を舐め、顎裏を擦った。 「んぁ。ら、らめ、衛さん。僕の口、汚れてる……」 「綺麗にしてやるから」 「んぅ……」  何て、温かなキス。  衛さん、やっぱり優しい。 「んぁ、う!」  すっかり油断したところで、衛の指が早紀の乳首をこね始めた。

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