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第九章・7

「やっ、やッ。そこは、ダメ……ッ!」 「早紀は、ここが好きだもんな」  つまみ、揉まれて硬く存在を増した小さな粒を、衛は唇で挟んだ。 「あぁ……」  早紀は首を反らせ、衛の髪に指を差し入れた。  リップで圧を掛けられると、痺れる。  舌で舐められると、呼吸が荒くなる。  強く吸われると、はしたない声が漏れる。 「あぁ、あ。ん、ッん! はぁ、あぁ、んんぁ!」  あ、ダメ!  自分でも予測しなかった射精感が、どっと沸いてきた。 「やだ、こんな。う、うぅ。早すぎ……ッ!」  大きくのけぞり、早紀は精を飛ばした。 「あぁ、はぁ、あ。ふぅ、はぁ、あぁあ……」 「これでお相子だな」 「やだぁ。終わりにしないで」 「いいのか?」  早紀を抱くのは、まだこれで4度目だ。  年齢の割にはあまりガツガツしない、性に淡白な子だと思っていたが。 「今夜は、特別。ようやく始まった、クリスマスシーズンだから」  甘えた声を出し、すり寄ってくる早紀が可愛い。 「じゃあ、特別に可愛がってあげよう」  衛は軽く早紀の頬にキスをし、微笑んだ。  一足早い、クリスマス気分を味わっていた。

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