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第十章・2

「あ! あぁ! やだ、ぞんなの。ずる、い……ッ!」 「少し、可愛い声を聴かせてくれ」 「んぁ、あ。ふぅ、あぁ。あ、あ……ッ!」  ゆっくりと串刺しにされながら、早紀は甘い悲鳴を上げた。  衛は、早紀のこの時の声が好きだった。  ぞくぞくする。  私がこの手で彼を悦ばせていると思うと、興奮する。  奥まで挿れてしまうと、早紀は眉根を寄せて口呼吸をしている。  一見、苦悶の表情だが、絶え間なく甘い声を漏らしているのだ。  そんな早紀が、衛は好きだった。 「動くぞ」 「ね、優しく、して」 「解った」  ゆっくりと、衛は腰を退いた。  粘膜が逆らい、ストップをかけてくる。  それを構わず、ぐんぐん退いた。 「あ、はぁ! はぁ、あぁ、はぁ、あ!」  ぎりぎりまで退き抜き、今度は一気に押し込んだ。 「ひゃぁ、う! っく、うぅ、う……ッ!」 「こんな感じで、いいか?」 「うっ、く。最高……!」  何回かそれを続けたが、早紀がまた射精してしまったので、少しインターバルを置いた。

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