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第十章・3

「ね、衛さん。衛さんは、どういうエッチが好きなの?」  はぁふぅと荒い息を吐きながら、早紀は素朴な疑問を投げかけた。 「どういう、と言われても」 (愛のあるセックス、かな)  しかしそれを14歳も年下の恋人に語るには、恥ずかしかった。 「こういうのが、好みだ」  だから、その小さな体をベッドに押し付け、両脚を大きく広げさせた。 「うわ。エッロ!」 「また減らず口を叩く」  再び彼を黙らせるため、衛はその腰をぴったりと重ねた。  今度は、細かく速く、リズムを付けて、腰を打ち付けた。 「あぁん! ダメ、だ、ダメぇえ! 何、これ! こんなの、あ、はぁ、んん!」  ぱんぱん、と肌を叩く音が鳴る。  ぐちゅぐちゅ、と接合部の水音が響く。 「……ッく! ひぁ、あ! はぁ、あぁんんッ!」 「悦い声で啼くなぁ」 「んぁ、あ。馬鹿、あぁ! あ、あぁ。来るッ、また、来ちゃうぅ!」 「一緒に、イくぞ」 「え? あ! はぁ、あぁんッ!」  精を吐いた早紀のすぐ後に、衛もまた彼の体内に射精した。 「あぁああ! 二度、イッちゃうぅ!」  立て続けに二回オーガズムに達し、早紀は跳ねて悶えて悦んだ。 「おい、あんまり暴れるな。まだ出し終わってないんだ」 「ううぅ。衛さんの、バカぁ……」  でも、そう言いながらも早紀はこの時間が好きだった。  体内に、愛しい人を迎え入れる時間が、好きだった。

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