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※《魂の》6
そして雪成は〝それ〟を見つけた。
「やっぱり……和泉……」
約十メートル先に、和泉が流れる歩行者の動きに一人逆らい、突っ立ったまま雪成を見ている。
何故ここにいるのか、今はどうでも良かった。姿を見た途端に心臓が爆ぜそうになり、全身が熱くなる。
二人は一気に距離を縮め、そして雪成は和泉の手首を掴んだ。
「来い」
和泉は雪成に逆らうことなくついてくる。
「お前……発情してるんだろ? なんで……誰も反応しない」
こんなに強烈な甘い匂いを振りまいておきながらと、和泉は苦しそうにしながらも、自制心を働かせながら訊ねてくる。
「……知らねぇよ」
それだけ言うと、雪成は駐車場に止めてある組の車の後部座席へと、和泉を押し込んだ。雪成も運転席に乗るのではなく、和泉の隣に流れるように乗り込む。
そして乗り込んだ瞬間に、お互いの息が合ったかのように、唇を重ね合っていた。二人の興奮した息遣いと、貪り合う様は激しいという表現だけでは収まらないものがあった。
相手が欲しいという強い情熱と飢餓。窓ガラスも曇るほどだ。
「っ……ん……」
普段のように雪成が主導権を握る事が出来ない。巧みで濃厚なキスは、雪成の思考をトロトロに蕩けさせていくものだった。
まだ雪成の中では理性は働いているのに、初日にお互いが叶えられなかった唇を重ね合うことに、気持ちが完全に持っていかれていた。
和泉の唾液がとても甘い。まるで蜂蜜でも舐めているかのように。味覚や嗅覚までやられてしまったのかと思う程に、和泉の味と匂いが更に雪成を夢中とさせていた。
「っ……ふ……」
和泉の唇が解かれ、その唇は次に首筋へと這って行く。
「甘い……噎せかえりそうだな……」
そう言いつつ、雪成のフェロモンを堪能しながら首筋に舌を這わせたり、吸い付いたりと和泉は完全に欲情を露わにしている。
「痕……つけるなよ」
雪成はそう抗議しながら、和泉の立派にテントが張ったスラックスの前を寛げた。
中のモノを取り出すと、雪成は思わず息を呑んだ。こんなに美しい男根は見たことがなかったためだ。笠は綺麗に張っており、長さも長すぎず、太さも太すぎない。ペニスのサイズを異様に主張するようなものではなく、和泉のモノはとても芸術的 だと賞賛したくなるものだった。
(すげぇ……な……)
ゴクリと唾を飲んだ雪成は、和泉のペニスを緩く擦り上げながら、自身の性器も露出させる。
「上に乗れ」
和泉にそう命令され、雪成は素直に従い、和泉の膝に跨った。そして和泉は雪成の手を退かせて、大きな手で二本束ねて一気に擦り上げてきた。
「く……いきなり……」
「本当は……これをお前の中に突っ込みたいけどな……」
そこは和泉にもまだ理性が働いているようだった。雪成も突っ込まれる側はまだ考えられないため、和泉の自制心に礼を言いたい気分だった。
和泉の匂いと息遣い、性器への直接的な刺激が雪成の後孔を濡らしていく。
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